~就活室便り#44~Across the Universe side-B
こんにちは。就活室のHANAZONOです。暑いです。何回もその話ですね。本当に
暑いです。それでも季節は秋のはずで、昨日、今秋初めてオリオン座を見ました。
日の入りの時間もやっと5時台になり、次第に秋の気配が近づいて来ています。た
だし、気温が伴わないんですね。とにかく今年はなるべく長い間半袖で過ごす、と、
決めてしまったので気は楽なんですが本当にもう「衣替え」の時代ではないです
よね。最近の若い人たちは基本が半袖で、それで寒く感じたらシャツを羽織り、
その次にはパーカーを羽織り、その次にはカーディガン、薄手上着、コートとどん
どん重ねて行くそうです。途中で急に着るものが変わることもなく真冬でも半袖
Tシャツは必要なようで、なんかそんな感じで今年から行こうかな、と思っていて、
もうある時から着ているものががらっと変わるなんてことはないんじゃないかと
思います。今後、ファッションもどんどん重ね着中心となって行くのかな、と思い
ます。
ダウン、ファー、ムートン等の一点物の防寒具はsyそれでは減るのかな、とも思い
ますが、よく考えたらダウンが初めて流行った時は中は半袖Tシャツだったような
気もするし、ボマージャケットの中もやっぱり半袖だったりしたのでそんな感じの
着方もやっぱりありなような気がしますね。昔は冬は半袖Tシャツどころか長袖
シャツだって、買うの結構苦労したような記憶がありますが、今では冬でも半袖が
売れる時代となりました。気候変動のおかげももちろんありますが、それだけ着こ
なしも変わってきたということですよね。
気候変動にしろ流行、政治的、経済的、社会的な変化をファッションはいつでも
真っ正面で受けとめ、どんどん変化してとどまるところを知りません。まあそこが
この業界の面白いところでもあり大変なところでもあります。でも決して時代から
離れられない業界って、いいですよね。とにかくいつの時代でもファッションは
ファッションとしてあったし、それがなくなることはないと思います。時代ととも
にどんどん変化して、その変化を楽しんで行きましょう。
前回9月3日に訪問した2つの展示会についてのレポートをお届けしましたが、今回
は次の日、4日にお伺いしたDoorsという展示会について報告します。あるっく
じゃぱん様主催の合同展Doorsは今回Doore112というタイトルで、ということは
通算112回目、という回数を重ねて来られた展示会です。今回は北青山のワールド
本社ビル2階の会場で開催されました。出展されていたのは15団体という、こじん
まりとした展示会で、前日のギフトショーの2700社超の展示会を見てきた後だけに
それほど期待値は高かったわけではないのですが、やはり展示会は訪ねて見なけれ
ばわからないものです。見どころは盛りだくさんでした。
まず入るとすぐ目に付くのはワールドアンバーさん。ワールドさんの卸営業ブランド
を扱い別会社になっている、ということで、さすがに本拠地開催、ということで、
初出展されていました。写真をごらんください。

出展は2ブランド、1つはリブランディングしたブランド、もう1つははじめて5年目
のブランドということでした。写真をもう1枚どうぞ。

もう冬物としてもそんなに重くかさばるものなんてないです。カラシの色がいい
ですね。
卸ということで、ブティック、等が販売の中心となると思いますが、みなさんは
当然ご存じないと思いますけど、卸営業って、実はとても楽しいですよ。仕事は
楽しいし、アパレルでも基本的に土日は休みだし、ぜひ就職の機会があったら、
みなさまにお勧めしたいです。ブログ掲載のお願いをしたら、その場ですぐに電話
で掲載の可不可確認していただいた大日向様、本当にありがとうございました。
次にお伺いしたのは、N.Gorodさん。まずは写真をご覧いただきましょう。

この背中の刺繍、すごくないですか?この後も何枚か写真をお見せしますが、
この刺繍、デザイナーの方がすべて自分で絵も描かれているそうです。デザイナー
であり、このブランドの代表をしていらっしゃるのはナタリアさん、ウクライナの
方です。
元々ナタリアさんはウクライナで工場直結のアパレルを経営し、服飾系の学校で
教壇にも立たれていたそうです。それが今回の情勢で日本に避難、しかし工場
スタッフは国外避難がかなわず、現在もウクライナに残られているとのこと。
そこで日本とウクライナの間でオンラインでやり取りし、デザインから細部の
ディテールまで細かに指示してウクライナで生産しているとのことです。生地は
イタリア製が多く、ビーズ、等の付属関係はフランスが多いそうです。なんか
ヨーロッパの縮図を見るというか、世界はどこまでもつながっているんだ、と
実感されます。政治的な意見は皆さんいろいろお持ちだとは思いますが、まず、
何を差し置いても作品が素晴らしい。それがまず一番に来ます。このシャツ、
フロントのポケットにも刺繍が入ります。写真をどうぞ。
こんな価値ある刺繍、なかなかないですよね。ほかにこんなデザインもあります。
こんな服だけでなく、もともとは襟の刺繍をウクライナではかなり作っているそ
うです。あくまでその一部しか写真を撮れませんでしたが、まず画像をご覧ください。
元々は中央付近のゴブラン調の花がウクライナの伝統的な刺繍モチーフらしいです。
それに現代のモチーフを足して展開していらっしゃるこの襟の柄数はかなりの数に
及びます。小さくて申し訳ないのですが、左上端に白地に花と蝶々の柄が見えます
でしょうか。よく見るとこの蝶が大、それより少し小さいもの、小、と3匹刺繍さ
れていて、それはお父さん、お母さん、子供、と、家族がそろう尊さをテーマに
しているそうです。そしてその下には青と黄色の国旗のカラーに、「ウクライナ」、
と、国名がプリントされた大判のスカーフがおかれています。当然残してきた工員
の方々、親戚、知人のことは当然毎日心配でしょう。だからといって、新しいもの
をクリエイトしていくその歩みは止まることがないのです。本当に政情抜きにして
一度技術的なお話だけでも当校で講演をお願いできたらと思い、そんな話をさせて
頂いたのですが、ナタリアさんいわく、現在とにかく毎日必死に日本語を勉強して
いらっしゃるとのこと(もう、結構普通に会話はできます)、そして将来は日本の
服飾系の学校で教壇に立ちたい、それが夢なんだ、とおっしゃっていました。教え
ていただけることはいっぱいあると思います。今後もいろいろコンタクトをしてい
けたらと思います。写真をもう1枚ご覧ください。
ビーズを使った首周りの様々な飾りですが、近くで見ると総ビーズですごいですよ。
棚に飾ってある本にウクライナのオーセンティックなデザインの服の絵がのってい
ます。当然日本より洋服の歴史の長い国です。学べることはいっぱいあると思いま
す。今後いいお付き合いができれば、と思っています。
次にご紹介するのはolilukkaさん、手作りのアクセサリーを展開していらっしゃいます。
まずは写真をどうぞ。
様々なレースを組み合わせて一つのモチーフにしています。使用しているのはアン
ティークレースが多いそうです。そしてデザイン、生産、販売まですべて一人でこ
なされているそうです。それゆえ、催事、等の販売会があれば全国どこでも一人で
出向き、作るとなったら何日も家にこもって、というようなこともあるようです。
ご住所は愛知の方なのですが、時と場合によっては東京までコサージュ作りを教え
に来ていただける可能性もある、ということでまたいろいろお付き合いができたら
な、と、思っています。当校学生もドレス作りは頑張っていますが、なかなかその
付属まで自分で作ることはないのでこっちの方面も一度教えて頂けたらいろんな
幅が広がるような気がします。作品の幅も、人の輪も、どんどん広がっていくと
いいな、と思います。
次にご紹介するのは靴と、靴のアクセサリーを展開していらっしゃるpanda&alpaka
さんです。普段は靴作りのワークショップをしていらっしゃるそうですが、それ以外
に靴のかアクセサリーを作成、ラフォーレはじめ各地で販売していらっしゃいます。
靴のアクセサリーなので合皮中心で、パンダの毛皮もアルパカの織物も出てこないの
ですが、お名前の由来をお伺いするのを忘れました。すいません。というわけでまず
画像からいきましょう。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、要はタッセルだけ製作してそれが靴に
後付けできるようになっています。タッセルのみの商品にハトメが2つ空いていて、
そこに紐を通せばタッセル付きの靴に返信するわけです。靴には紐さえついていれ
ば、それが革靴でもスニーカーでもよく、しかもサイズフリーで子供から大人まで
全てのサイズに対応できるようになっています。もう1枚、写真をご覧ください。

こちらの方が拡大版でわかりやすいですかね。色も様々、ビーズ、レース使い、
カラーコンビネーション、等様々な手法、素材を使って展開されており、この他
にもリフレクターをはじめとする光る素材、インド刺繍、等、様々なデザイン、
素材があります。普段の靴が全く変身してしまうわけですからアイテムとしてか
なり面白いですよね。
元々服飾系専門学校を卒業されている、とのことで、ご自身の卒業制作でも課題
になったのは自分で作った服に合わせる靴だったそうです。各ショップでの販売
以外に現在でも浜田山でこのタッセルおよび靴のワークショップをされていて、
そこで作っている靴は普通のミシンで縫えるそうです。もし当校の学生でワーク
ショップの参加希望者がいれば学割の適用も考えていただける、とのことで、
みなさんに靴の悩みがあるようでしたらどんどん紹介していきたいですね。いず
れにしろなんか一つつけただけで普段の靴が全く別物に変わってしまうって、か
なり面白いと思いますよ。今後、なんかうまい接点を持てたらな、と、思ってい
ます。
色々時間に制約がある中お伺いしたので全社のお話を聞くことはできなかったの
ですが、前回も大変お世話になり、学校でのご講演もお願いした小森縫製さんが
またご出展されていました。次の写真です。

相変わらず好感度で着やすい商品を展開していらっしゃいまいた。小森社長が
当初まだ会場に到着していらっしゃらなかったのでスタッフの方にご挨拶だけ
して会場を出たところ、そこでちょうど小森社長とお会いしました。前回の
ご講演の話と次回の予定、テーマ、等軽くお話をさせて頂き、結構時間いっぱい
で会場を後にしました。なんか思ったより見どころ、聞きどころが多くてだいぶ
時間オーバーしてしまったのですが色々成果が多かったと思います。小規模の
展示会でもちゃんと成果があって、楽しい時が過ごせるとなるとやはり展示会
巡りをやめるわけにはいかないですね。今後もどんどんできる限りの展示会訪問
を続けていきたいと思います。
前回から2回にわたって3つの展示会の訪問レポートをお送りしました。そうして、
本当にもう自国だけで成り立つ世界なんて存在しないんだ、という思いを強くし
ました。もはやものの流れは全ての政治的障壁を超えてしまっているし、それゆえ
1国の動向が必ず他国に影響を与えていく、ということを目の当たりにしてきまし
た。自国だけが優れていて全ては自国のために、って耳あたりはいいですがそう
いう考え自体がもう世界のものの流れについて行っていないのは明らかです。現在、
世界中で自国中心主義、自国だけが儲かればいいような主張が溢れています。でも
絶対1国だけが一人勝ち、ということはあり得ないと思いますよ。そんなやり方の
影響は必ず自国に戻ってきますから。
祖国を離れても、祖国を思い未来を思う気持ちがあれば、創作はどんどん進んでい
き止むことはありません。なんか、そんな素晴らしい出会いがあって今回は本当に
良かったと思います。また次もこういうレポートを続けていけたら、と思ってい
ます。
次回もまた別の展示会レポートを予定しています。ご期待ください。
ではまた。
HANAZONO
スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac
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詳しくは下記よりご確認ください。
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