~就活室だより#67~ Glory Days
~就活室だより#67~ Glory Days
みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。暑いです。大変です。
梅雨明け以降本当にすごいですよね。暑熱順化という言葉があります。
要は体が暑さに対処して、汗をかきやすくなったり皮膚近くの血液の循
環を良くしたりと少しでもより暑さに耐えられるように変わってくれる、
ということなのですが、確かに猛暑日が3日連続したあとはなんだか少し
暑さに慣れた気がしました。それで猛暑を克服した気でいたんですが、
帰宅してお風呂に入って出た後腰掛けたらもう動けないんですよね。そ
れで初めて疲れてるんだってことに気づきました。やはり猛暑を克服し
たなんて気のせいだったってことですよね。いろいろ自らを省みつつ、
とにかく無理は禁物です。ちょっとすべてに対してペースを落としてい
きましょう。
世界的にシルエットのトレンドとして細身のものが出てきているので今
年の夏は細身のGパンでも履いて、と思っていたのですが、結局思った
だけであの厚みのものって全然無理で、また綿とか天然繊維自体がもう
暖かすぎて全然だめです。ポリエステルとかだとさらっとしている触感
があたたかくないのでタイト目で薄手の合繊パンツ一択になりました。
当校の学生たちを見ているとデニムとかブーツとかトレーナー地とか暑
めのものを平気で着こなしていますが、やっぱりそういうのは若くなく
ては無理ですね。実際の忍耐力はいざ知らず、もう、耐える気力自体が
ありません。とある有名なゲームで「いのちだいじに」、という作戦が
ありますが、これからもずっとその作戦で行きたいと思います。
前回は総合展「ライフスタイルWEEK」の中の「推し活EXPO」「インバ
ウンドEXPO」の会場に入ったところまで行きました。今回はその続き
をレポートしていきたいと思います。
まず最初にご紹介するのはコスモテキスタイルさん、大阪のテキスタイ
ルコンバーターで、手芸用生地を得意とされています。みなさんが昔使
った通園バッグやお弁当袋、上履き入れ、等を思い出していただけたら
と思います。そんなアイテムに使ったプリント生地、キャラクター柄、
等が得意な会社です。今回はこんな感じの生地を出展していらっしゃい
ました。
写真をご覧ください。

生地の横スラブの入り方といい、なんか典型的な着物柄っぽくて結構い
いですよね。インバウンドだけでなく最近では若い人ほど和テイストが
好きな方が多く、私を含めてちょっとでも和テイストが入ると忌み嫌う
服飾関係者がほとんどだったのですが、時代はどんどん変わりますよね。
写真をもう1枚。

プリントだけでなく、金糸遣いのジャガードとか、様々なものがそろっ
ています。プリントだったら型を作るのに、ジャガードだったら紋紙を
作るのに、かなりの金額を要します。その分の先行投資を回収しようと
思ったらかなりの量を生産しなければならないので、ここにある生地も
それだけ市場で需要がある、ということです。いずれにしろこれだけの
生地をショー用に生産する、なんていう余裕のあるテキスタイルコンバ
ーターは存在しないので、和柄人気は本物、と言わざるを得ません。あ
まり手芸用生地屋さんの市場調査までしてはいないので、ちょっと今後
は日暮里繊維街中心にそちらの市場調査もしなきゃいけないかな、とい
う気になります。コスモテキスタイルさんとはかなり前にお取引をして
いたことがあって、少しだけ事情を知っているので、いろいろお話をさ
せていただきました。本社は大阪で、ファッション産業すべてそうなの
ですが、得意先は東京のほうが圧倒的に多かったりするので、本社には
月曜出勤、その夜、もしくは火曜の朝乗りで東京に入り、金曜の夜に新
幹線で帰る、という生活パターンはまだ生きているようです。夜乗りの
時はどこでお弁当を買うか、とかいろんな話が出てなんだか懐かしかっ
たです。毎週の長距離移動は結構体にダメージがたまります。お体には
気を付けて頑張ってほしいです。
次にご紹介するのは小林繊維株式会社さん、こちらも大阪の会社です。
こんな商品が見えましたので、思わず立ち止まってしまいました。写真
をご覧ください。

結構な数の柄数ですが、これはすべて綿100%の2重織のジャガードです。
素材にあまり詳しくない方に、素材は無地より柄のほうが大変で(要は
高く)、その説明文の文言が長ければ長いほど高くなる、と思っていただ
ければ間違いないと思います。無地でも柄物より高い生地はいろいろあ
りますが、その場合は柄物より長文の名前がついていると思います。こ
の商品は「柄」で「2重織」で「ジャガード」、「綿100%」です。どれだ
け価値のあるものかご想像いただければと思います。とにかく手の込ん
だ作り方をしないとこれだけのミックス感、立体感は出ないのと、風合
いがとてもよかったのですが、これは写真では伝わりませんね。一部製
品見本ができていました。写真を載せますので、どんな着心地かはご想
像ください。

もう1枚。

和テイストからカジュアル寄りのものにまで使えそうですね。いずれに
しろ日本の縫製品の輸入率が98%を超えた今、このように高くて手間が
かかって、という商品が少なくなりつつある今、これだけの柄数を展開
されるのは並大抵のことではないと思います。応援したいですね。
それ以外にも、インバウンドというよりは手芸用としてかなり喜ばれそ
うな生地は多数展開されていました。写真をご覧ください。

こちらは推し活のほうで十分行けそうですね。柄展開も豊富です。壁一
面に生地パターンを貼っていらっしゃいました。下の写真です。

やはり売り先としては手芸用生地屋さんが中心となると思うのですが、
定番商品はオンラインショップでもお買い求めできるようです。ご興味
のある方はホームページも覗いてみてください。とにかく日本のメーカ
ーが手のかかる商品を一生懸命作っていらっしゃるところを見ると、と
にかくうれしくなってしまうんですよね。やはり手芸用生地屋さんの店
頭リサーチ、必要かもしれません。小林繊維株式会社さん、今後も素晴
らしいオリジナル商品を作り続けてください。応援していきたいと思い
ます。
次にご紹介するのは栄レース株式会社さん、まずは写真をどうぞ。

こちらも商材としては推し活のほうです。先ほどプリントやジャガード
といった柄物をご紹介いたしましたが、レースと言ったら今一つまた大
変なんですよ。でも部分使い含めてゴージャスとかフェミニン、とかあ
るいはフォーマルとかいろんな表現には本当に欠かせない素材です。ブ
ースの壁面にキャッチコピーがあり、そこには「推し×ときめき」、「デ
ザインレースで愛でるデコ」、という言葉が並びます。まさに言いえて
妙ですね。そんな写真もご覧ください。

扇子やバッグにも使ったり、部分使いのテープ、等も充実していて、ア
イテム的にどんどん広がってきそうですね。
この栄レースさんで生産されているのはリバーレースというレースで、
一般のラッセルレースと呼ばれる編物のものとは全く違います。織物で
すので、当然経成型という過程がついて回ります。そんな成形作業と緯
糸のセットはすべて手作業だそう。そうして作られるリバーレースは
「レースの女王」と呼ばれ、アレクサンダー・マックイーンが英キャサ
リン妃のウエディングドレスに使用し、各メゾンがコレクションで使用
しているのもこのリバーレースです。栄レースさんはこのリバーレース
の生産量世界一を誇り、国内だけでなく、世界中のメゾンの注文も受け
ていらっしゃいます。柄的に本当に素晴らしいものが多いのですが、ブ
ースの写真はOKをいただきましたが個々の柄に関しては写真から真似
されるのはNG,ということで、かなり引いた写真しかありません。こち
らも各店頭でご覧ください。
会社は兵庫県の宝塚にあり、宝塚歌劇団の衣裳にもいろいろ使われてい
るようです。本当にエレガンス、フォーマル、と言ったらレースは欠か
せないですよね。そんなレースの女王、リバーレースの織機は、ほぼ
200年前の織機そのもので、それを直しながら使用していて、あまりに
も手間暇がかかるため当然現在ではその織機は生産されておらず、機械
の動かし方ですらもう伝統工芸の部類に入るほど専門的で難しく、次代
への継承が大きな課題になるくらいのもののようです。ただそれだけ手
間暇かけたものって、やっぱり全然違うんですよね。栄レースさん、今
後もこの素晴らしいレースを世界中に発信していって頂きたいと思いま
す。なかなか詳しくお見せすることはできませんでしたが、どの柄も本
当に素晴らしかったですよ。すでに定番となっている柄の一部はホーム
ページに紹介されていますので、ご興味のある方はそちらもご覧いただ
けたらと思います。最後にやはり小さいですけど、テープが少し映った
写真を載せておきます。

こうして会場を歩いていると、前回の推し活EXPOの就活室便りでご紹
介した咲き編みアーティストchikoさんが連続して出展していらっしゃい
ました。咲き編みとは、オーガンジーの布を等間隔に裂き、それを糸の
代わりに編み込んでいくというテクニックで、それもただ編み物が上手、
という方でもなかなか形にならない、ということが多いらしく、その編
み方はchikoさんの秘伝、というか、それに近いものになっているようで
す。写真をどうぞ。

相変わらずきれいで華やかです。写真をもう1枚。

アイテムとしてはヘア・アクセサリーが一番多いのかな、という気がし
ます。次の写真をどうぞ。

正直言って、手間暇だけでなく、伸縮性のない、たとえ細くまとめても
なかなか扱いづらいオーガンジーを糸の代わりに編んでいくって、実際
かなり力もいると思うんですよね。それを面積の大きい大作を作るのは
かなり体力的にも大変な作業だろうな、ということは容易に想像できま
す。最近は結構各所のポップアップショップでお見掛けしますので、そ
の大変な作業を繰り返しながら作る、デザインするだけでなく経営者と
しての立場のchikoさんもさぞや大変だろうとは思いますが昔から好き
で好きでたまらなかったものづくりが毎日の仕事になって、それはそれ
で素晴らしくて、うらやましい限りです。今回展示会という約束もしに
くい環境だったので、お互いすれ違いになって直接お話をお伺いするこ
とはできなかったのですが、また一度ゆっくりお話をお伺いできればと
思っています。
もう1件、株式会社ツカモトコーポレーションさんでは詳しくお話をさせ
て頂きました。ツカモトさんは総合繊維商社として様々な商品を扱って
いらっしゃいます。今回陳列していらっしゃったのは、Hanes,K.Collection
,PYRENEX,BENETTON,YASHICA,とまさに様々。ロゴからすべてキャラ
クターになっているものばかりなので今回は写真はご遠慮しました。別の
機会に一度詳しく話をお伺いする機会がありましたらその時にまた詳しい
レポートをお送りしたいと思います。
前回とは打って変わって推し活、インバウンドブースに来るととにかく紹
介したい出展社が逆に多すぎて結構大変だったりします。推し活、インバ
ウンド、というテーマだけではなく、自分のできること、強みを明確に主
張する企業が多かったような気がして、それがアピールの強さに繋がって
いたんじゃないかと思います。商売環境もどんどんグローバルになり、特
に大量生産がきくものはいつしか他の国、地域から値段の安いものが出回
るようになり、価格競争の結果その市場から撤退を余儀なくされる、とい
うことはアパレルだけでなくすべての業界に共通した問題です。海外旅行
に行っても、ホテルで日本のメーカーの名前が付いたテレビを見かけるこ
とはありません。まず20年前くらいにはすべて韓国のテレビになり、そし
て最近は中国製になりつつあります。また10年くらいしたらそれもがらっ
と変わっているかもしれません。今回の展示会も9割以上が海外からの出展
社となり、日本のメーカーにはほとんど会えず、ただ会場を歩き回るだけ、
ということ自体が、縫製品の輸入率98%超え、という事実の証拠になって
いるかもしれません。それでも今回見てきたようなオリジナル技術はそう
簡単に真似できるものではないし、大量生産に適していない、職人芸と呼
ばれるようなものはむしろ逆に世界中から引く手あまたでこれからもどん
どん海外に向けて発信していき、海外生産が適しているものはそれをジャ
パン・クオリティの品質になるようコントロールしていく、というのが今
の日本の繊維産業にとっての生き抜いていく道なんじゃないかと思います。
個人的には、やはりものづくりにこだわる企業を応援していきたいですね。
いろいろな企業の方といろいろなお話をする機会が多くありますが、やは
りものづくりに関する話はいつ聞いても、どんなアイテムでも、本当に楽
しいです。みなさんの中で一人でもいいですからものづくりの道に進んで
どっぷりはまってくれる方がでればいいな、と思います。そのための参考
になる情報はこれからもどんどんレポートしていきたいと思います。ご期
待いただければと思います。
次回からはまた別の展示会のレポートと、できたら夏休み中に訪問する企業
のレポートもお届けできたらと思います。でもそうしていると、本当に休み
取れないんですよね。まあとにかく暑さに気を付けて頑張ります。
ではまた。
HANAZONO
スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac
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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程
8/2,8/3に開催予定です。
詳しくは下記よりご確認ください。
https://www.tfac.ac.jp/open_college/
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- 2026年07月31日
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