~就活室便り#53~ In My Life
みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。最強寒波襲来で、
毎日つらいですね。家を出るのがこの季節は毎日夜明け前になるの
で寒さはなおさらです。やはり歳を重ねるごとにどんどん寒さがつ
らくなりますね。その代わり休みの日でも朝が早く起きるようにな
るので、結局起きれば必ず寒い、ということになります。そして少
しでも起きるのが遅いと耳元で猫が鳴き続けるので結局どんな日で
も早く起きなければならないのですが、最近では2匹そろって耳元で
鳴いたりします、朝からステレオ大音量、ていう感じで朝から大迫
力です。その犯人はこの人たちです。

前から出張の時だけは本当に朝寝坊ができました。ただ、不在中家
族の誰かに迷惑をかけているんだろうなあ、と、思い、その点では
出張時には少し申し訳ない気があったのですが、私が不在の時はそ
んなに朝早く起こす、ということもないそうです。なんか少し猫に
なめられている気分ですかね。とにかく朝ちょっと信じられないく
らい寝過ごした、というようなことが最後がいつのことだったかち
ょっと記憶にありません。いずれにしろこれからも早起きは続きそ
うです。
毎日そんな猫たちにせかされているせいもあるんですが、朝起きた
らアイドリングもなしでいきなり動けるようになりました。昔は朝
起きてからは当分ぼーっとしてて、コーヒー飲んだりなんかしなが
らやっと少しずつ動けるようになるとか、そんな感じだったんです
けど、いまでは朝起きたらすぐきびきびと動作が始まります。まず
最初に猫のごはんからなのは当然ですが、起きた後コーヒーを飲み
ながら30分後にごはん、とか言ったら猫たち本当に怒ると思います
ね。その前にやはりうるさくて根負けするかもしれませんが。いず
れにしろ会社から3,40分の所に住んでいた時はどうしてもアイド
ルタイムが必要だったわけで、そう考えると遠距離通勤も早起きの
ためには良いのかもしれません。健康のためには良い、とポジティ
ブに考えるのか、ネガティブに考えて慢性睡眠不足を憂えるのか、
ちょっと難しいところですが、まあいずれにしろ目が覚めたら即行
動、このことだけはこれからもいつまでも変わることはなさそうで
す。ご存じない方はたくさんいらっしゃると思いますが、猫って結
構圧がすごいです。いつまでも気持ちよく圧をかけ続けて欲しいで
すね。
1月末から2月、3月、4月と、大き目な展示会がどんどん続いていき
ます。今後少しずつでも紹介していけたら、と、思いますが、まず
初めに1月28日から30日まで五反田のTOCビルでインド・トレンド・
フェアが開催されました。五反田TOCビルは2024年3月で閉館、建
て直しが決まっていたのですが、建築費の高騰を鑑み建て直しを延
期、継続営業を決めたいきさつがあり、私もその閉館予定だった一
昨年の3月以来の訪問で、結構興味を持って館内を拝見しました。
実は私は2011年の3月11日、14時40分過ぎにこのTOCビルに着き、
12階にある得意先と商談する予定でした。エレベーターホールにた
どり着く前にものすごい揺れを感じ、エレベーターは全てストップ、
1階から12階にある得意先に電話を入れたのですが、電話は全くつな
がらず、12階まで階段で避難する人々を押し分けながら登り、得意
先に入ると、入り口の本棚(たいていのアパレルには重いファッシ
ョン雑誌を並べたマガジンラックがあります)は横倒しになってお
り、それを乗り越えてやっと担当者と出会い、
商談をしようと思ったら第2波がやってきてみんなで商談テーブルを
抑えているのが精いっぱいになり、そのうち頭上の吊り下げ式蛍光
灯がちぎれんばかりに揺れ始め、しまいには天井に傘が当たるよう
になり、これ以上はあまりにも危険、ということでその日は解散に
なりました。仕方なくまた12階から階段で降りたのですが、壁にと
ころどころ亀裂が入っていてそこから白煙が出ていたのを今でも思
い出します。その東日本大震災の日は結局全ての電車が止まり、5
時間以上並んでもタクシーにも乗れず、当然家には帰れなかったの
ですが、当時TOCビルの近くには自転車屋さんがあって、自転車を
買って帰宅した方がいらっしゃったようですが、その時はそんなこ
と思いもよらなかったです。とにかく壁のコンクリの粉がひび割れ
から舞ったのだと思いますが、あの白い風景が,フラッシュ・バック
というか白日夢のように思い浮かぶことが今でもあります。今のTOC
ビルは建て替え延期後に細かいところまで全て直していますのでそ
んな壁のひび割れを目にする可能性はありませんが、とにかくそん
な忘れられない体験をしたところにまた行くことになっただけでも
結構感慨深いものがあります。
震災の話が本題ではないのですが、とにかくそのTOCビルで開催さ
れたインド・トレンド・フェアの話です。現在日本は繊維製品の98%
以上を輸入に頼っており、日本生産は1.5%
ほどしかありません。その輸入額のうち6割弱が中国から、インドは
一応10位に入っていますがそのシェアは1,2%しかありません。繊維製
品は分類によっていろいろカウントの仕方が違うのでちょっとはっき
り断言できませんが、世界の繊維製品輸出額ランキングを見るとイン
ドは2位~4位のポジションにあるようで、特に対米、対ヨーロッパは
昔から強いです。そんなインドの課題になっているのが対日輸出の増
進で、今回の展示会でも駐日インド大使をお招きしての講演があり、
事前申し込みはしていたのですが、諸所の事情により外出が遅れ、講
演会には間に合いませんでした。よってその部分は省略して展示会の
レポートに入っていきます。
インドのメーカーをみてびっくりするのは刺繍、ビジューにしても非常
に手の込んだものが信じられないくらい安いことです。しかもさすが14
億以上の人口を誇る国だけあって労働力は豊富で、手刺繍でもびっくり
するくらい安いです。同じ物を日本で作ったら下手すると30倍の値段が
かかることもあります。コストメリット、まさに半端なく大きいですね。
写真を少し見ながら行きたいと思います。
最初に寄ったのはBRIGHI STARというメーカーです。まずは写真から。

このスカーフ(70x180cm),少しわかりにくいかもしれませんが、「空き
羽」、という部分的にメッシュになったような織で非常に表面感のある組
織に大花のプリントを施しています。素材はウール、こんな商品が日本の
百貨店での上代で(個人的には日本の百貨店の値付けは世界一高いんじゃ
ないかな、と、思っています。)7000円ちょっとで買えると思います。同
じ生地を使って日本でプリントしただけで上代は3万円を超えますから、
やはりちょっと比較にならないですね。どんどん写真を見ていきましょう。
こちらの柄は額縁のように枠線が入ります。

このようにインドのプリントは非常に配色が良いです。特にイタリー、
フランスのメーカーがそのまま自分のブランドネームをつけて販売する
ことが多く、彼らは柄、配色、共イタリー、フランスから指示し、たま
たまインドで作っただけだ、と、いうような話をしますが、そう言いな
がら実際インドで見た後に同じものがフランス展、イタリー展で出てい
たりするのを見ているので、10柄あったら7~8柄はインドメーカーの企
画をそのまま買っているのかな、という印象です。そうやって、ヨーロ
ッパできちんと認められるレベルの柄、配色がきちっとできているとこ
ろがインドメーカーの強みです。

これはプリントではなくジャガード織のストールです。こんなの作れ、
って言われてもなかなか作れるものではないですがとてもよく売れてい
る商品だそうです。いずれにしろ日本で作ることはありえないので本当
にこういうものが欲しかったらインドに行くしかないですね。
このBRIGHT STARというメーカー、私は20年来の付き合いなのですが、
今回来日した社長は一時体を壊したりして、実に10年ぶりくらいの再会で
した。前社長の息子として、まだ若々しかった彼ももう白髪のおじさんに
なっていて、インドの人の特徴ですが、結婚すると体の外周が倍くらいに
なるそんな彼を見ていると、自分も歳とるはずだな、と、色々感慨深いも
のがあります。でも私は胴回り倍にはなっていないですよ。多分高校の時
からズボンのサイズは変わっていないので、その点は勝ったかな、と。
こんな昔からの知り合いに会うと、必ず、もうバイイングは、商売はやら
ないのか?と必ず聞かれます。本当に社交辞令もあるのでしょうが結構お
誘いが多くて、そんな時ちょっと期待感からワクワクしたりしますが、す
ぐにつらい時の体験がフラッシュバックします。特に将来海外中心のバイ
ヤーを目指すみなさん、楽しいことは山ほどありますが辛いことも死ぬほ
どあります。特につらいのは国内にいる時がほとんどで海外出張時には先
に申し上げた通り朝寝坊もできるしそんなに辛かった思い出はあんまりな
いですね。インド出張時に一回体調を崩して、それがちょっと辛かったか
な、と思いますけど、とりあえず海外出張時には体調には十分お気を付け
ください。治安に関しては、日本だってここ行ったら危険、ていう雰囲気
の場所ってあるじゃないですか。そういうところには絶対近づかない、と
いうような習慣をつければ結構何とかなるものです。食べ物、衛生には、
とにかく日本ではない、という意識でいれば何とかなると思いますが、食
あたりは万病のもとなのでまずは食べすぎない、というところから始めて
ください。インドで体調崩したのもあんまり食事がおいしすぎて食べ過ぎ
たところから始まったので。
次におうかがいしたのはAhujasonsというメーカーです。会社として売り
上げ、規模ともにかなり大きい会社で、一回の展示会に最低200がら以上
の商品を出展しています。ブースの中はこんな感じです。

そんな200柄以上の商品をすべて目を通し、色変更、配色指示、等の作業
まですべて終わらせ、納期、値段,等すべて交渉し契約、って、やはり慣
れてないと一日仕事になってしまいます。みなさんもバイヤーの仕事はま
ずアシスタントバイヤーから始めると思いますが、覚えることは山ほどあ
ります。がんばってください。

今回は社長がいらっしゃらなかったのであまりお話ができず、その200柄を
約5分で見て、まあ良いかな、と思ったのは上の写真のような柄でした。左
のストライプも良いですし、その隣の四角柄も今こういう柄を水玉の代わり
に提案すると非常に新鮮に受け止められかなりのヒット商品になったりしま
す。

これはシルクウールの非常に繊細な織の上にペズレープリントを施したもの
です。百貨店で買ったら本当にびっくりするくらいの値段で販売されていま
すが、その30分の1くらいの値段で買うことができます。
その他チェック関係は結構いいものがあったかな、という印象でした。画像
をご覧ください。

チェックの上にチェックのプリントがしてあったり、チェックのバリエー
ションは多彩です。
この会社とも20年来の付き合いですが、その間に代理店設立の話や大手ア
パレルとの業務提携の話は何度もあり、対日本はその会社が独占で、とい
う話は本当に何度もありました。それでも20年以上取引が続いたわけです
から日本のどの会社も継続して商売ができなかった、ということです。日
本の会社、特にアパレル系は結構海外取引が苦手かな、と見えるところが
多いですね。商習慣の問題と、言葉の問題で結局日本語が喋れて無理もき
いてくれやすい中国のメーカーとの取引ばかりが多くなってしまう一因と
なっていると思います。アパレル業界はあくまでもモノ中心なので、ちょ
っとの英語は頑張って欲しいですし、それよりは会議ばっかりしてないで
良いと思うものは最低数量でも発注する、という習慣づけの方が難しいで
すかね。とにかく何でも責任と権限を明確にしていく、って継続的な今後
の課題だと思います。でも良いと思ったもの買わないとそれはバイヤーと
呼べないですよね。
もう一軒、お伺いしたのは、Seth Industriesです。ここも20年来のお付き
合いの会社ですが、非常に凝った商品作りが特徴です。写真を見ていただ
きましょう。

まずは全体の柄をご覧いただいて柄自体の完成度を見ていただきたいので
すが、これを拡大したのが以下の写真です。

おわかりいただけたでしょうか。まず淡い水色の生地を織り、その上に紺
で花柄をオーバープリント、そしてそのプリントの淵に沿って刺繍を施し
ているのがお分かりいただけるかと思います。全面刺繍よりはコストダウ
ンができながら高級感は全く失われていないどころか、かえってこちらの
ほうが高級な感じはします。それにしてもプリントの柄に合わせて刺繍っ
て、ちょっと超絶っていうか、すごいですよね。生地自体メランジ染で全
くの無地ではないうえに、それにあわせた紺と刺繍糸のゴールドベージュ
がきちんと計算された配色であるところがこの商品の魅力です。ここのメ
ーカーは配色が以前から得意で、プリントでも本当に良い配色が多く、直
すところも少なかった記憶があります。そんな配色のプリントをご覧くだ
さい。

茶、ベージュ系も紺、グレー系もいいですよね。お客さんがいっぱいで結
構待ってたんですがこちらも時間が無くなりお話はできませんでした。次
回以降に期待したいと思います。
このようにインド・トレンドフェアをご紹介してきました。インドは現在
人口14億6千万人で世界最高、しかも平均年齢28歳と非常に若く、GDPも
今年中に日本を抜き、3年後までにはドイツを抜き、世界第3位になること
が確実と言われています。日本とは包括的経済連携協定(EPA)を結んで
いて、繊維製品は関税がゼロとなっています。値段が安い上関税もなく、
商品の完成度も高く、製品を輸入するには何の問題もないと思いますし、
商品を売ろうと思ったらそれこそ現在でも世界有数の市場規模の国、とい
うだけでなく平均年齢を考えてもこれからどんどん拡大していく市場であ
る、ということは間違いのないことです。そんなインドに対し一番奥手な
のはアパレル業界で、なんかせっかくの関税ゼロがもったいない気がしま
す。中国のメーカーには必ず日本語が達者な人が必ず一人はいて、まるで
日本にいるように商談できてしまう、というのはやっぱり大きいのはわり
ますが、だから基本的に海外取引は中国にしようって、あんまり海外取引
の範疇に入ってないですよね。日本語の話せない中国メーカーの方も英語
だったらたいてい通じますから、基本的に英語のできる人が一人でもいれ
ば中国でもインドでもヨーロッパでもどこでもきちんと商売になります。
英語の商談くらい誰もができて当然、という気がしますし、ただ契約書、
請求書、等公式文書のやり取りはきちんと英語ができる人がやったほうが
いいとはい思いますが。以前香港でプリーツ加工のブラウスを定期的に作
っていたことがあって、日本の資本が入っていた会社だったのですが、質
問事項、等はすべて英語で連絡が来て、その解答を日本語で送っていまし
た。そうするとまた英語で問い合わせが来て、日本語で返信、というのを
繰り返していた時期がありました。向こうも日本語を読めないことはない
が書けない、というのもあったでしょうし、こちらも会話は普通にしてい
ても文章として書くのは結構難しい、というのがあって、そういうやり取
りになったんですけど結構お互いに通じようとすれば何とかなるもんです。
今までは日本国内だけで、日本人が作ったものを日本人が買って、それだ
けで成り立っていた経済が、もはやそういうわけにはいかなくなりました。
仕入先をいじめ抜く商習慣も、もうどこでも通じず、今まで国体レベルで
競っていたところが舞台といえばオリンピックとなったのです。そして品
質も価格も世界レベルで比べていれば逆にメイド・イン・ジャパンも何が
価値があって何を世界に発信していくべきなのか、そういう事も見えて来
ます。インドの若い人々は言葉なんてできなくてもまずどんどん海外に出
て行って、働きながら言葉は覚えていきます。昨年の服飾系専門学校生へ
のアンケートでは就活で一番重視することは何か?という質問に対して一
番多かった回答は「引越し、転勤のないこと」でした。繊維商社の社長に
お伺いしたらミラノ、パリでの駐在員を募集しても手を挙げる人が誰もい
なくなった、ということでした。ミラノ、パリですよ。ファッションとい
えば、という感じがしますがとにかくどこへでも、どんどん手を挙げて出
ていきましょう。今しかできないし、今出ていかないと将来がないです。
私はいつでも手を挙げる準備ができていますが、残念ながらもうそんなチ
ャンスはわまわってこない事は明らかです。世界に負けずに、世界に伍し
て頑張っていきましょう。初めて海外にバイイング行った時、一人での出
張で相談する相手もおらず指示した配色、数量が気になって夜途中で目が
覚めて寝れなくたなった事、そして震災の日、なんかいろんな事を思い出
して予想以上に長い文章になってしまいました。そんなわけで今回は昔の
話が長くなってしまった気がしますが、とにかく色々伝えられることは伝
えて行けたらと思います。次回からも展示会レポートが当分続く予定です。
ご期待頂けましたら幸いです。
ではまた。
HANAZONO
スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac
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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程
3/20に開催予定です。
詳しくは下記よりご確認ください。
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