ファッションには様々なスタイルがあり、それぞれ異なる特徴や魅力があります。カジュアル、きれいめ、フェミニン、ストリートなど、スタイルごとにシルエットや色使い、素材などが異なり、個性を演出する重要な要素でもあります。
今回の記事では、主なファッションスタイルの系統を紹介し、それぞれの特徴や魅力などを解説します。ファッションの基礎を学びたい方や、自分に合うスタイルを見つけたい方、またファッション業界を目指している方にとっても役立つ内容になっています。
ファッションスタイルとは？
服のデザインやシルエット、色使いなどによって表現される特定の系統やテーマのことを指します。単なる服装の違いではなく、個人の価値観やライフスタイル、さらには時代や文化の流れを反映する重要な要素です。
スタイルごとに異なる特徴や魅力があり、それぞれの要素を理解することで、より自分に合ったファッションを楽しむことができます。
ファッションスタイルを知ることは、単におしゃれを楽しむだけでなく、TPO（時・場所・場合）に応じた適切な服装を選ぶためにも役立ちます。また、ファッション業界に携わる人にとっては、各スタイルの特性を理解し、トレンドの変化を捉えることが重要なスキルとなります。
特に、販売や企画、デザインの仕事では、各スタイルの特性や市場の動向を知ることで、より説得力のある提案が可能になるでしょう。
【ファッションスタイル】主な系統
ここからは、主なファッションスタイルの特徴や魅力を解説します。
【主な系統】
・カジュアル系
・きれいめ系
・フェミニン・ガーリー系
・ストリート系
・クラシック・レトロ系
カジュアル系
気軽に着こなせるシンプルでリラックスしたファッションスタイルのことを指します。日常的に取り入れやすく、動きやすさや快適さを重視したスタイルが特徴です。ジーンズやTシャツ、スニーカーなどの定番アイテムを中心に、シンプルながらもトレンドを取り入れたコーディネートが人気です。
カジュアル系の魅力は、シーンを選ばず誰でも取り入れやすい点にあります。普段着としてはもちろん、オフィスカジュアルやちょっとしたお出かけにも対応できるため、幅広い世代に取り入れられています。また、アイテムの組み合わせ次第で雰囲気を変えられるのも特徴で、スウェットやパーカーを取り入れたラフなコーディネートから、ジャケットやシャツを加えて少し上品に仕上げることも可能です。
ファッション業界においても、カジュアル系は常に需要の高いスタイルであり、シンプルながらも個性を表現できるカジュアルファッションは、時代を問わず多くの人々に支持されるスタイルです。
きれいめ系
上品で洗練された印象を与えるファッションスタイルのことを指します。カジュアルすぎず、かといってフォーマルすぎない絶妙なバランスが特徴で、オフィスシーンやデート、ちょっとしたお出かけにも適しています。シンプルながらも上質なアイテムを取り入れ、大人っぽく落ち着いたコーディネートを楽しむスタイルです。
きれいめ系ファッションでは、シャツやブラウス、テーラードジャケット、タイトスカートやセンタープレスパンツなどの品のあるアイテムがよく用いられます。色合いはモノトーンやベージュ、ネイビーなどの落ち着いたトーンが主流ですが、柔らかいパステルカラーを取り入れることで、優しい雰囲気を演出することも可能です。また、シルエットにもこだわり、すっきりとしたラインを意識したコーディネートが好まれます。
きれいめ系の魅力は、シーンを選ばず幅広い場面で活用できる点にあります。ビジネスカジュアルとしても適しており、オフィスでも浮かないスマートな着こなしが可能です。また、素材や小物を工夫することで、よりエレガントな雰囲気を演出することができ、年齢を問わず挑戦しやすいのも特徴です。
きれいめ系のスタイルは特にOL層や大人の女性をターゲットにしたブランドで多く取り入れられており、シンプルながらも品のある装いを楽しみたい方にぴったりのスタイルです。
フェミニン・ガーリー系
女性らしさを意識した柔らかく華やかな印象のファッションスタイルです。優しい色合いやフリル、レースなどの装飾を取り入れたデザインが特徴で、可愛らしく上品な雰囲気を演出できます。フェミニンは大人の女性らしさ、ガーリーは可愛らしさを強調したスタイルですが、どちらも女性らしさを基調としている点で共通しています。
ワンピースやフレアスカート、リボン付きのブラウスなどが定番アイテムとして挙げられます。色合いは、ピンクやベージュ、ホワイト、パステルカラーなどの優しいトーンが主流で、淡い色合いのコーディネートが多く見られます。また、素材にも特徴があり、シフォンやレース、ツイードなどの軽やかで女性らしい質感のものが好まれます。
フェミニン・ガーリー系の魅力は、着るだけで優しく柔らかい印象を与えられる点にあります。デートや女子会、パーティーシーンなど華やかさを求められる場面に適し、ふんわりとしたシルエットや繊細なデザインが女性らしさを際立たせます。一方で、カジュアルなアイテムと組み合わせることで甘さを抑え、大人っぽい雰囲気に仕上げることも可能です。
幅広い年齢層に人気のあるスタイルであり、トレンドの移り変わりがありながらも常に一定の需要があります。シンプルなデザインから装飾性の高いものまで、ブランドによってテイストが異なるため、自分に合ったアイテムを選びやすいのも魅力の一つです。女性らしいファッションを楽しみたい方におすすめのスタイルです。
ストリート系
若者を中心に人気のあるカジュアルで個性的なスタイルです。元々はアメリカのスケーターやヒップホップ文化、さらには日本の裏原系ファッションなどから影響を受けて発展しました。自由な発想を取り入れながら、自分らしい着こなしを楽しめるのが魅力です。
ストリート系の特徴として、ビッグシルエットのトップスやパーカー、ダボっとしたワイドパンツ、スニーカーなど、動きやすくラフなアイテムが多く使われます。また、ロゴ入りのTシャツやキャップ、ダウンジャケット、スウェットパンツなど、ストリートブランドならではのデザインが人気です。色使いは、シンプルなモノトーンから、派手なネオンカラー、カラーブロックデザインまで幅広く、コーディネート次第で雰囲気を変えられるのも特徴的です。
ストリート系は、ヒップホップやスケートボードなどのカルチャーと密接に結びついており、ファッションと音楽、ライフスタイルが一体となっている点も魅力の一つです。最近ではハイブランドとのコラボレーションが増え、ラグジュアリーな要素を取り入れた「ラグスト（ラグジュアリーストリート）」と呼ばれる新しいスタイルも登場しています。
個性的なファッションを楽しみたい人やトレンドを意識した着こなしをしたい人におすすめです。オーバーサイズのシルエットや、スニーカーを軸にしたコーディネートで、リラックスした雰囲気を演出しながらも、存在感のあるファッションを楽しめるのがストリート系の魅力と言えるでしょう。
クラシック・レトロ系
過去の時代のスタイルを現代風にアレンジした、上品で落ち着いた雰囲気が魅力のスタイルです。1950年代〜1980年代のファッション要素を取り入れながら、クラシックなシルエットやデザインを楽しむのが特徴です。
ヴィンテージ感のあるアイテムが多く使われ、Aラインのスカートやウエストマークされたワンピース、フリルやレースをあしらったブラウス、テーラードジャケット、チェック柄やドット柄のアイテムなどが定番です。また、クラシックな雰囲気を演出するために、ベレー帽やパールアクセサリー、レザーのハンドバッグなどの小物使いも重要なポイントになります。
色合いは落ち着いたアースカラーやモノトーンが多い一方で、時代ごとのトレンドを反映したカラフルな配色やレトロなパターンデザインも人気です。靴はローファーやクラシックなパンプス、レースアップシューズなどがよく取り入れられ、全体的にエレガントで洗練された雰囲気が生まれます。
トレンドに左右されにくく、時代を超えて愛されるスタイルですので、流行に流されずに自分らしいファッションを楽しみたい人におすすめです。また、古着やヴィンテージアイテムを取り入れることで、より本格的なレトロスタイルを楽しむこともできます。
その他
王道スタイル以外にも、個性的な要素を取り入れたスタイルや、特定の文化やサブカルチャーに根ざしたスタイルが数多く存在します。ここでは、それらの代表的なスタイルをいくつか紹介します。
モード系
ファッションブランドの最新トレンドを意識し、洗練されたデザインを取り入れたスタイルです。モノトーンや無機質なデザイン、構築的なシルエットが特徴で、高級感のある素材やデザインが多用されます。ハイブランドのアイテムと相性が良く、都会的で洗練された雰囲気を演出できるのが魅力です。
ミリタリー系
軍服や戦闘服からインスピレーションを受けたスタイルで、カーキやオリーブグリーン、カモフラージュ柄などが多く使われます。ミリタリージャケットやブーツ、カーゴパンツなどが定番アイテムで、機能的かつクールな印象を与えるのが特徴です。
ゴシック系
黒を基調とし、レースやフリル、コルセットなどを取り入れたダークで幻想的なスタイルです。ゴシック・ロリータ（ゴスロリ）や、ゴシックパンクなどの派生スタイルもあり、ヨーロッパの貴族文化やロックの要素が融合しています。重厚感のあるデザインが多く、個性的でミステリアスな雰囲気が魅力です。
ボヘミアン系
民族調のデザインやフリンジ、刺繍などを取り入れたスタイルで、自由な雰囲気が特徴です。リラックス感のあるシルエットや、ナチュラルな素材を使用したアイテムが多く、特に夏フェスやリゾートファッションとして人気があります。
ファッションについて学ぶには？
ファッション業界で活躍するためには、トレンドを理解するだけでなく、デザインやパターン、マーケティング、素材の知識など、専門的なスキルが求められます。そのため、ファッションやアパレルに関する教育機関で学ぶことが、キャリアを築く上で大切になります。
専門学校や大学のファッション系学科では、ファッションデザイン、縫製技術、パターンメイキング、ブランドビジネスなど幅広いカリキュラムが用意されており、業界で必要とされる知識と実践的なスキルを体系的に学ぶことができます。また、インターンシップや実習を通じて、実際の現場を経験する機会も豊富です。
専門機関での学びを通じて、基礎知識をしっかりと身につけることで、時代に合わせた柔軟な対応力を養うことができますので、ファッション・アパレル関連の仕事に興味がある方は、ぜひ専門の教育機関で学ぶことを検討してみてください。
ファッション専門学校「東京服飾専門学校」について
アパレル・ファッション業界で活躍するための専門知識と実践スキルを身につけたい方には、本校「東京服飾専門学校」がおすすめです。東京服飾専門学校は、業界の最前線で活躍するために必要な知識と技術を、実践的なカリキュラムを通じて学べる専門学校です。学生一人ひとりの目標に合わせた指導体制が整っており、確かなスキルを習得できます。
本校では、スタイリスト、モデル、販売員、ファッションビジネスの分野で活躍を目指す「スタイリスト科」と「ファッションビジネス科」、デザイナーやパタンナー、衣装製作者を目指す「アパレル造形科」「アパレル技能科」を設置。各科では、最新のファッション動向や技術を業界経験豊富な講師陣から学ぶことができ、専門性の高いスキルを身につけることが可能です。
さらに、インターンシップや企業コラボ授業など、実際の業界と直結した学びの機会も豊富にあります。卒業後のキャリアサポートも充実しており、多くの卒業生がファッション業界で活躍しています。
ご興味のある方は、ぜひ詳細をご覧ください。
ファッションスタイルについて
ファッションスタイルには様々な系統があり、それぞれ異なる特徴や魅力があります。カジュアル系は日常的に取り入れやすく、きれいめ系は洗練された印象を与えます。フェミニン・ガーリー系は可愛らしさを重視し、ストリート系は個性を強調したスタイルが特徴です。また、クラシック・レトロ系は時代を超えた上品さがあり、その他にもモード系やゴシック系など、多彩なスタイルが存在します。
そうしたスタイルの特徴や流行を理解することは、ファッション業界での企画やデザイン、販売、スタイリングなどの仕事において重要です。トレンドを追うだけでなく、各スタイルの歴史や文化的背景を学ぶことで、より深みのある表現が可能になります。ファッション・アパレル関連の情報に興味がある方はぜひ参考にしてください。
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