~就活室便り~#36 Music From Big Pink ~45rpm様展示会訪問記 | ファッション専門学校の東京服飾専門学校

~就活室便り~#36 Music From Big Pink ~45rpm様展示会訪問記

~就活室便り~#36 Music From Big Pink ~45rpm様展示会訪問記

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。梅雨の季節がやってきましたね。
なんか昔から雨が苦手で、傘をさすのから何から、全てが苦手で得意なことは何も
ありません。靴が濡れる、中までしみる、なんていったらもう全然だめで、社会人
になって靴を履き替える習慣がなくなってからはなんたって辛いですね。最近は革靴
をあまりはかなくなったのでまだましですが、それでもやはり辛いものは辛いです。
長靴を履けばいい、と言われても通気性のない靴を長時間履くのもやはり辛いものが
あってとにかく雨、というだけで憂鬱でした。以前は駅まで雨具着用で自転車を使用
していたため辛さ倍増、というか、雨の日の出勤自体がなんか避けたいものでした。
また、傘も当然折りたたみを鞄に入れて出勤せざるを得ず、長い傘が使えないため、
自転車を降りた後も小さい傘しかさせず結構濡れたりしていました。

去年、そんな雨の日の帰宅時に自転車で転倒、骨折、という事故がおこってから家族に
自転車の使用自体を止められ、現在は長い傘をさして歩くようになったので少しは濡れ
なくなってきました。また、靴もゴアテックス使用の防水でなおかつ通気性のある靴を
見つけ、前とは比べ物にならないくらい快適になりました。技術の進歩って素晴らしい
ですね。でも一つ弱点があって、かなり滑るんです。特に下がマンホール、排水溝、
道路の金属の継ぎ目、等の場所では派手に滑ります。まあ本来アウトドア用で土や岩場
を想定しているのでしょうがないといえばしょうがないのでとにかくゆっくり歩くこと
を心掛けています。ここでまた転んだら何言われるかわからないですよね。とにかく雨
の日は何事にも慎重にするようにしています。いずれにしろ梅雨は苦手な季節なのですが、
最近は梅雨明けするとすぐ猛暑日連発で暑さに慣れてないとなかなかしんどいですよね。
以前お話しした通り寒い季節はからきし駄目なので1年のうちで快適に過ごせる季節が
本当に少なくなりました。でもなれないと辛い、というだけで猛暑日、酷暑日、そんなに
嫌いではないです。今年の夏は実は走る気満々だったりします。去年は骨折のため全く
走れませんでしたが今年はその分頑張るつもりでいます。その前になんとか梅雨を乗り
切りたいですね。もちろん転ばずに。

 

6月4日~6日、45rpm様の来春夏展示会が開催されました。今回も招待して頂き、お忙しい
かとは思いつつ全く遠慮せずにお伺いしてきましたのでそのレポートをお送りしたいと思い
ます。まず、今回のテーマが「桜」になっていて、桜に基づいたピンクの商品の陳列が目に
入ります。こちらの写真をご覧ください。

様々なピンクが一堂に会してなんかすごくいいですね。またピンクはブルー系、特にデニム、
インディゴと相性の良いカラーです。ピンク単体でも素敵ですがデニムと合わせるとなお映え
る気がします。特にそういうコーディネートで映えそうなのが毎年恒例の手書きプリントの
バンダナです。写真をご覧ください。

すべて素材、柄、染め方、等微妙に違います。デニムのジャケットからちょっと覗くだけで
かなり映えますよ。

ニットも桜、モチーフも桜です。3月、4月が楽しみになりそうですね。

桜杢、桜シャンブレー、いいですね。やはり明るい色は心が、そしてなんだか体も軽くなる
気分になります。そんな上に羽織るのはざっくりニットのジャケット。桜、デニムとコーディ
ネートすれば完璧ですね。

これだけのローゲージニットをざっくり編もうと思うとどうしても機械というよりは手編みの
世界に入ってきます。編み機も織機もそうですが手編み、手織りに近い遅くてテンションの
緩い機械で作るとそのふっくら度合いが全然違います。一時の効率化、大量生産を追求していた
時代から触感、気持ちよさにこだわる方向に少なくとも日本製の目指す方向は変わってきたよう
です。ただの廉価な大量生産では到底アジア諸国にかなうわけありませんよね。そしてここ、
45rpm様にはそんなスローな商品が勢ぞろいしています。そんなスローなものづくりを学ぶの
にはもってこいの場所です。現在就活中の方、エントリーを検討中の方、まず一度訪問の機会を
持たれることをお勧めします。展示会終了後には来期の全商品を見せていただくわけにはいきま
せんが、その雰囲気だけでも味わえると今後が全然違ってきますよ。デザイナー、パタンナーを
目指していらっしゃる方には特にお勧めします。

 

それでは次の画像に進みます。下の写真、ちょっと見は麻かな、という感じです。じっくり写真
をご覧ください。

実際の素材の混率は綿です。ギマ加工という加工で、私はもうすでに失われた技術かと思って
いましたが現在に十分残っていました。どんな加工かというと、これは字の示す通りの加工です。

本来は漢字で、【疑麻】、イミテーション麻の加工、という意味です。綿を樹脂でコーティングする
ことで麻のようなドライな風合いを出し、清涼感を味わうことのできる加工です。しかもその
コーティング加工にはこんにゃく芋を主成分とした原料を使い、環境にも配慮しているのが特徴です。
コーティングすることにより、独特の光沢感があり、また経年変化により独特の色味、風合いになり
ます。合成樹脂を使ったギマ加工もありますが、こんにゃく芋の加工に比べ、耐久性の点で劣る、
という難点があります。当然、こんにゃく芋の加工のほうが高いのですが、耐久性に優れ、しかも
環境を考えると、やはり特にこのブランドでは一択ですよね。日本ではかつてはリネン(亜麻)の
流通量が少なく、麻といえばラミー(苧麻、よく時代劇に出てくるパカパカのかみしもになっていた
素材です)がほとんどだったころにはかなりの量が流通していた素材でしたが、リネンが普通の素材
となり、最近では名前を聞くこともなくなっていた技術が耐久性とSDGsを両立させて復活している、
ってなんか結構うれしいような気がします。実際の風合いとしてはしっとり感もあってむしろ少し
ローシルクを思い起こさせるところがあります。いずれにしろ貴重な風合い、光沢だと思います。

次の写真はインディアンマドラスです。まずは写真をご覧ください。

マドラス、しかもパッチワーク、いいですね。このマドラスチェックは色、柄の意向を出してインドで
特注でつくっていただいている柄だそうです。なかなかベージュ、茶系のインディアンマドラスに出会う
ことって、ないですよね。

私も何度もインドでの生産の経験があるのですが、インドでの別注生産って、よっぽど量が多いか、
よっぽどきちっとした発注で、よっぽど信頼のある発注元であるか、そのどちらかでなければ決して
うまくいきません。そしてその2つの条件は実は日本の企業にとって得意な分野ではないことが多々
あります。国内外で、仕入れ先を下に見る、横柄な態度の企業って、実は本当に多かったりします。
そして結局欲しいものが欲しいときに欲しい品質でうまく手に入らなかったりします。それでも良い
時はまだ良いのですが悪い時には誰も助けてくれなかったりします。みなさんも今後、社会に出て
から、いかなる時でも取引は相手の立場は尊重し、きちっと公平な取引をいつでも心がけるように
してください。急な数量、内容変更、等の横紙破りみたいなことをしていると、その時はいいかも
しれませんが、長い目で見れば、結局得になることは何もないです。普通にマドラスチェックを見な
がら、この会社の仕入れ先に対する真摯な対応に心が向いてしまいました。いずれにしろデニムと
合わせてこれくらいぴったりな素材はありません。今後もどんどん続けていっていただきたいと思い
ます。

 

45rpm様の毎シーズン恒例の企画にバンダナがありますが、そのバンダナを:使用してボレロ、と
いうか、軽い羽織りものを作っていらっしゃいました。まずは写真をご覧ください。

何枚かの色、柄の違うバンダナを使用し、コンビネーションで1枚の服に仕上げています。まさに
1点物の感覚の商品ですが、これ以外にもデニムをはじめ、各種リメークに以前から取り組んで
いらっしゃいます。今後、他のメーカーからもこのような提案が増えてくるといいですね。

 

プリント、刺繍にしても、柄、ピッチの大きさの限界に挑戦、といった感じになってきました。
それが下の写真です。

よくあるTシャツ用の転写プリント、等ではこの大きさのプリントはできないので基本的にハンド染、
ということになると思うのですが、いずれにしろ柄を縮小すれば(四分の一ほどの大きさ、とか)
ものすごいコストダウンになるのですが、そうすると当然この迫力は出せなくなります。以前にも
引用しましたが、川久保玲さんのおっしゃる通り、「いいものは高い」、んですよ。そしていいもの
をいい、とわかる目をやしなっていきましょうね。

 

、と言ってるうちに思ったより今までの説明が長くなってしまい、なかなか全部の内容は照会でき
ないかもしれなくなってきました。その中で、これだけは見て欲しい、というものの中に「のれん」
があります。下の写真をご覧ください。

ものすごい迫力ですよね。元々はニューヨークのお店でディスプレイ用に、という意図のものだった
らしいのですが、かねてからの日本文化ブームの影響もあり、そのディスプレイが欲しい、という
お客様が結構いらっしゃるようで、それで商品化を決定したそうです。値段はこれだけの大きさとなる
と当然100万円超えになるのですがそれでもやはり欲しい人にはたまらないものなのでしょう。現地
では和風インテリアもかなり流行しているそうなのでそのようなインテリアにはぴったりのものなんだ
と思います。

 

そこまでいかなくとも服のイメージ、服の柄に合わせた焼き物まで今回展示されていました、イメージ
する世界がちゃんとある、ってやっぱりすごいことだと思います。

 

とにかく駆け足ですが、今回の展示会の一部を紹介させていただきました。一番混雑する展示会の初日
にお邪魔してしまい、バイヤー、各店の店長、等いろんなお客様がお集まりになっていて、各所で商談、
会議がさかんに行われていて、空いているテーブルなどどこにもなく、ゆっくりお話をお伺いすることは
できなかったのですが、その代わり、社内ツアーをしていただけました。当然どうしても部外者立ち入り
禁止の場所はあるのですが、それ以外の場所はほとんど見せていただいたので、今回逆に非常にラッキー
だったと思います。会議風景、パタンナー部屋で実際にミシンを使っているところ、資料室を含めかなり
のものづくりの秘密の一端を垣間見た気がします。さすがに機密情報に近いところもあり、写真撮影は
差し控えましたが、本当にここまで?というところまでご案内していただけました。各店長との会議は
本当に白熱しており、お伺いすると各店はこの展示会で商品を発注、その商品で店舗運営をする、との
ことでまさに自主経営に近いものがあるし、当然商品企画にも店舗からの要望、提案は色濃く反映され
る、ということです。たとえ本社勤めの企画職ではなくとも店舗にいながらいくらでも企画参画はできる、
ということですし、展示会で規格の背景、商品は材料、制作の段階での特徴から、取り扱い、着こなし、
特徴までの説明があり、全員が自社商品の、いうなればプロになる、ということに徹底していますので、
お客様も安心して店舗で説明を受けられるんだと思います。この、店舗にいながら企画参画、というのが
大なり小なりアパレル業界の特徴でとてもいいところだと思っています。45rpm様はそれが大なりのほう
で、基本的には「大なり」の会社をお勧めしますが、たとえ「小なり」の会社に就職したとしても、その
意思がしっかりしていればどんどん企画の仕事はできるようになります。自動車会社で、化粧品で、機械で、
鉄鋼で、他の業界ではそのようなことはまずありません。いつでもどこでも企画参画、このアパレル業界の
良さをみなさん就職して味わってください。そして面白い話を聞かせてください。みなさんの将来に期待
しています。

 

調子に乗って長い分になった割に45rpm様の展示会の魅力をすべてお伝え出来ませんでした。この場を借り
てお詫び申し上げます。

 

次回はまた、ちょっと違うジャンルの情報をお伝えしたいと思います。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

7/13に開催予定です。

 

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