就活室便り | ファッション専門学校の東京服飾専門学校 - Part 2

就活室便り

~就活室便り~#56 Bleach

~就活室便り~#56 Bleach

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。娘がダイビングの
ライセンスを取ることになって、この寒いのに海まで行っていまして、
海は大好きではありますが、寒中に潜るとか、とにかく辛いことはす
べて若い人に任せようと思います。ダイビングで思い出すのが、以前
1回肺の病気をしたことがありまして、退院するときにお医者さんに言
われたのが、50メートル以上の高さからの飛び込みと、100メートル以
上の潜水はやめたほうがいいかもしれない、と、いうことでした。ま
あそのような機会は病気以前も以後もないのですが、50メートルから
の飛び込みは素人にはむしろスイサイド・アタックでしかなく、75メー
トルからの高さの飛び込みに挑戦した方もいらっしゃるようですが(ち
ょうどゴールデン・ゲート・ブリッジがこれにあたるようです)、約1300人
の方が挑戦して生還されたのは20人ほどだそうです。しかし、命がけ、
っていう言葉は確かにありますが、よく命を懸けて飛び込みに挑戦します
よね。まったく頭が下がる思いです。

100メートルの潜水、と言ったら成功しているのはジャック・マイヨール
くらいで、なかなか誰もができることではありません。50メートル飛び
込みも100メートル潜水もできなくても、不便を感じたり、悔しい思いを
したりしたことは一度もありません。

ダイビングのライセンスについて、詳しいことは本当に知らないのですが、
とにかく、プール1回、海で2回の講習をこなすと、18mまで潜水可能の初級
ライセンスがとれるそうです。それだけ潜れればもう全く違う世界を見れる
のでしょうが、なんかもうそんなに頑張らなくてもいい歳になってしまって、
海なら海岸、砂浜で磯焼でいいですし、ウインタースポーツにチャレンジし
たいね、とたまに夫婦で話したりすることもあるんですけど、やはり合言葉
は「整備された緩斜面」です。自然に挑むのは若いうちに限りますよね。海
辺で磯焼とビールか、雪見で熱燗でもう充分です。若いみなさんは頑張って
自然にチャレンジしてください。

そんな海にまつわる話をしながら、今回お届けするのは45rpmさんの展示会
レポートです。今回は11月~来年年明け店頭、ということで、冬~来春までを
網羅している結構広めの季節を扱っています。その中で冬のテーマが「海」、
ということになっていて、海とクリスマスがモチーフとして同居しています。
というわけで、ちゃんと最初の海の話とつながりましたね。まずは写真を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎回大人気の手書きバンダナシリーズですが、海の色を意識しながら一方では
サンタが飛んでいたり、ツリーのオーナメントが陳列してあったり、11~12月
の海とクリスマス、どちらの雰囲気も盛り上げています。

 

45rpmさんの展示会にお伺いするのがこれで何回目かはわかりませんが、毎回
毎回新鮮な驚きがあります。昔はそうではなかったかもしれませんが、自分た
ちの作りたいものを作るために、素材、糸、染料まで、こだわられて企画・制作
している会社は他にはほとんどなくなってしまいましたし、クイックレスポンス、
コストダウン、等々は各アパレルが真剣に取り組んだものの逆にものづくりのこ
だわりに関しては少しずつ後退していったかな、という感があるのは否めません。
コストダウンのためには大量生産は必須で、結果、大量に在庫を抱えるリスクも
あり、それがアパレル各社の経営を圧迫している一要因でもあります。以前大手
アパレルの中では、将来の追加発注をちらつかせ、国内の仕入れ先に原料から工場
の生産枠から、仕入れ先にリスクを持たせ、つまり原料は発注書もなしで仕入れ先
のリスクとして在庫を積ませ、工場には他の仕事を入れさせずに、追加発注が決ま
った場合は短期間で納品させ、追加が決まらなかった場合はそのまま知らんぷり、
という例を何回も見てきました。しまいには、仕入れ先が用意した原料より追加
発注の量が多いような場合、当然原料の追加生産をしなくてはならないのですが、
その分伸びた納期に対して、「納期遅れ」のクレームをつけ、値引きを要求する、
あるいは期末に余った在庫に関して、納期が遅れたから、ここに欠点があるから、
と、返品を要請するメーカーも多々ありました。そうして、自分の会社だけは生き
残ろうとしたんでしょうけど、特にひどい仕打ちをしていたアパレルで現在継続し
ている会社はありません。なんか自分だけ助かろうと思ってもそういうのって実は
難しいんですね。

それがその後よりコストカットを求めて中国をはじめ海外の仕入れ先と付き合うよ
うになると、まず注文時と出荷前に全額支払わねばならず今まで得意だった支払い
保留、という脅し文句が使えません。あなたのリスクで、と言ってみたところでき
ちんとした契約と支払いがなければ相手にもされませんし、言うことを聞かなけれ
ば来期からは取引停止、と、言っても彼らにはアメリカ、ヨーロッパをはじめとす
る日本のメーカーとは比較にならない大規模のビッグバイヤーが控えているので、
口うるさいだけで発注数量も少ない日本のメーカーがなくなっても痛くもなんとも
ないんです。きちんとした国際取引の交渉が不得手な日本のメーカーが、たとえ不
良品の名のもと製品の返品に成功しても、その前に払った関税と消費税は返ってき
ません。そして、そんな返品を強要するような会社とは二度と取引はしてくれず、
また次のシーズンに向けて新しい工場、仕入先の開拓から始めなくてはならないと
いう、ただただ忙しいけどなかなか結果が出せないメーカーが多いような気がしま
す。そうしたクレームを仕入れ先につけずに継続した取引を約束すれば、生産面で
は安定するようになりますが、今度は余剰在庫に苦しむことになります。そうする
とユニクロさんのように、大量生産する場合にはなるべく流行り廃りもないもの、
定番的な商品が中心となり、商品に差がなければ値段の勝負ということになり、そ
うするとより大量生産をする会社にはかなわなくなります。かといって特徴のある
製品を作ろうとしても海外生産の場合は最低生産数量が大きく、それではそういう
ものだけでも国内で、と考えても今度は値段が全然合わない、同じブランドで同じ
アイテムが、ちょっとしゃれているとしてもかたや5万円、かたや7千円、といった
らなかなかブランドとしての商品の整合性がないですよね、

現在、日本の洋服の生産量は年30億枚だそうです。そのうち、約3割は毎年の定番、
ということで来期に持ち越しているそうです。スーツとか、毎年形が変わるわけで
はない商品がこれに当たります。

現在日本人消費者が年間に買うアパレル製品は12~16着だそうです。人口1億2千万の
うち、新生児や高齢で寝たきりの方まで、国民全員で頑張って一人16着を買ったとす
るとそれでも2億着が余剰生産となり、全員の買う数量が年間12着だった場合は7億着
近くが余る計算になります。それだけ服の必要のない人までカウントしているので、
実際はどれくらいの余剰在庫なのか、これは想像するしかないのですが、某超大手ア
パレルの社長さんのインタビューでは30億の約半分が余剰、と、おっしゃっていまし
た。それでは、その製品たちはどこへ行ってしまうのか、バーゲンをやらず安く売る
くらいだったら、棄てて、燃やしてしまったほうが良い、というポリシーの元在庫を
廃棄処分されていたのが菊池武夫さんですが、ご本人含め、今はそんなことも許され
なくなりました。それでは現在は余剰在庫はどうしているのかというと、これはちょ
っといろいろ言うのが難しいところがあります。たとえそんな在庫が隠れていても、
シーズンが変われば新商品ばかりが店頭に並ぶようになりますよね。一部はリユース
屋さんに引き取ってもらう、社販での販売、等々いろんな方法がありますし、中には
ちょっと人に言えない話を聞いたりもします。現在コストアップの理由であらゆるも
のの値段が毎日のように上がっていますが、そんな流れに全く乗り遅れてしまってい
るアパレル業界、その背後には在庫の問題があるのはいなめません。

 

45rpmさんの展示会を紹介する前になんか暗い話になってしまって申し訳ないのです
が、上記の例は45rpmさんには全く当てはまらず、決算は連続増収増益というボード
も展示してありました。そしてリメーク品が驚異的な伸長率、というポップもその隣
にありました。

プロパー率、という言葉があります。つまりシーズンを通して定価販売がどれくらい
あったのかをパーセンテージにしたものです。たいていの場合、まず定価で販売、そ
の後優良顧客だけを集めた先行セール、期間限定セール、というような順で続き、シ
ーズン終わりになるとショッピングモール全館がセールになったりしますよね。それ
以外の定価(プロパー販売)率は、60%以上を目標に計画し、実際には30~40%が
一般的です。今回お話をお伺いしましたら、45rpmさんではまずセールはやらない、
ということ、それでもどうしても残ってしまった在庫、それと傷あり、と判断されB品
ではねられたものが約1割あるそうです。っていうことはプロパー消化率が90%‼、っ
てそれ自体がちょっと信じられない数字で、なんかそのことを当たり前のようにさら
っと流して説明されてしまったことはさらなる驚きでした。その残った1割を刺繍とか
の加工を新たに施し、付加価値を付け加えて元の値段より高く販売し、それが驚異的
な伸びを示しているって、これが驚きでなくて何なんだろう、っていう感じですよね。
大量生産とコストカットに頼らないお客様の欲しい商品、欲しい量を結果納得できる
値段で、クオリティはお値段以上で、と、そんな経営、ブランド運営って、たとえ頭
では理解できても実際にやるのは難しいですよ。簡単だったら全アパレルが黒字にな
っているはずで、いろいろ学ばせていただくことは多いですし、それ以上にそれだけ
こだわったものづくりをこうして見せて頂く機会があるのはまさに至福のひとときです。

すいません、こういう話は最後の締めくくりにしようと思ってたんですけどちょっと
話が長くなってしまいました。楽しい商品を見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらが11~12月の商品です。インディゴを中心にしながら多彩な色、柄で海を表現
しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の展示会紹介シリーズでもたくさんのスロー織機を紹介してきましたがこちらは
スロー編み機で編んだニットです。空気の入り方が違うのか、やはりテンションの弱
い編み機で編むと違うんですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスマスらしくインディゴカラーだけでなく、赤も当然入ってきます。トレーナー
の胸には「SANTA」の文字も見えますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このボーダーの配色だと結構どんな色にも合わせられてGOODですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水玉のパッチワーク。配列も結構ランダムで手仕事の特徴で色の抜け方も結構ランダム
です。自分だけのオリジナルな水玉を、という感じでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藍染のジャケットはかさ高で年内はこれだけで行けそうですね。ストールは結構超絶触
り心地です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは年明け店頭商品です。色も明るく、春を感じますよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社内スタッフの手書き図案のバンダナとニット製品です。少し見にくいかもしれません
が、ニットにランダムに横スラブが入っているのが見えるかな、と、思います。そうい
ったスロー編み機のたまものの製品と、プリントもわざとかすれたような加工をしてそ
れが味になっているとのこと。ただ、それだけ手間がかかっている、ということの証拠
となっているので、実際に加工を依頼された工場さんも結構苦労なされてると思います
けど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春のセットアップ。個人的にはグレーのジャケットが大好きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさしく手編みのニットです。この編みをできる方が中国の60代の工員さんしかいない
らしく、他にできる方を探しても結局その人にお願いすることになってしまうようです。
糸は十分にラスティックなのに着たら非常に気持ちのよさそうなニットです。世の中、
凝ろうと思えば凝れるだけ凝れる、ということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特徴的な巨大のれん。外国人のお客様で日本文化好きな方には特に人気のようです。今
年の秋には銀座に旗艦店がオープン予定で、そこでは漆喰から何からこだわって和のテイス
トで展開される予定だそうなので、そういうところに映えそうですし、外国からの観光客
の方々に大変喜ばれるんじゃないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藍染の生地で来年の干支の羊のマスコットを作っていらっしゃいました。干支マスコット
は毎年作っていらっしゃるそうで、ただ人気過ぎて売り出しを開始したらすぐに売り切れ、
というくらいすごい競争率らしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人気の藍染、「藍職人」のコーナーです。現在は藍の栽培にも手を出されているほどのこ
だわりよう、デニムはデニムで、藍は藍で、よく言う育て方が少し異なるようで、ハケ
を中心に柄として色落ちしていくデニムと、全体的にしっとりと色がなじんでいく藍、
実際、ある程度の年月を一緒に過ごして、どちらがより自分に合っているか、ということ
だと思うんですけど、いずれにしろ長い年月を一緒に過ごしてからの判断となると思いま
すが、逆にその年月を一緒に過ごした服はもう手放せないんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藍染はニットにも及びます。長く着続けたい商品ですね。

ちょっと駆け足でご覧いただきましたが、製品にこだわろうと思ったら織からこだわる、
編みからこだわる、色を突き詰めていけば染料にこだわる、染め方にこだわる、そして
それ以上の風合い、表面感にこだわろうと思ったら糸からこだわる、綿からこだわる、
と、どんどんものづくりの根幹に帰って行って、そのこだわりが評価されている、という
ことだと思います。ただ、なんでも手間暇かければいい、というわけではなく、ここだ
けは手を抜けない、とか、ここだけはこだわりたい、とかそういった見極め、蓄積した
ノウハウ、本当に価値あるものの理解、お客様からの情報とマーケティング、そしてい
くらこだわりのものづくりに徹しようとしても、コストの問題は必ずついて回ります。
その判断をするのは当然経営者、ということになるのでしょうが、いつもこちらに訪問
していろんな方にお話をお伺いしても、社員全員が同じ方向を向いている、というか、
ここをこだわっている、これだけは譲れない、という点が気持ちいいくらい一致している
点がいつも気持ちいいです。

今回もこのブログにまさしく甚大なご協力をいただき、まだ店頭発表前の製品を、どうぞ
いくらでもお撮りください、と、言われるのは恐縮するとともにびっくりします。いくら
写真が撮られてもそんな簡単にまねできるか、工場は、ノウハウはあるのか、という自信
の現れかな、とは思いますがよく考えたらそれってすごいですよね。

 

次回の展示会には当校学生もぜひ見学に来てほしい、とのお言葉をいただき、今回はファ
ッションショーの準備と重なる時期だったので学生に声をかけるのもはばかられましたが、
次回の展示会には志望者をぜひ参加させてあげたい、と、思っています。とにかく料理だ
っておいしいものを食べたほうが上手になるし、服作りもいいものを見て、触って、体験
したほうが上手になるのに決まっています。表題「Bleach」はニルヴァーナのマイナーデ
ビューアルバムのタイトルですが、このアルバムの評価と経験が次作かつメジャーデビュー
アルバムの「Nevermind」の超特大ヒットにつながったんだと思います。経験、どんどん積
んでいきましょう。ずうっと応援しますから。

 

ここまで展示会レポートを続けてまだフランス展とギフトショーが残っています。なんか最
後まで本当に終わるんだろうか、という一抹の不安が残りますが、とりあえず出来るところ
まで頑張っていきます。次回レポートにもご期待ください。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac

 

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~就活室便り#55~Sea of Sand

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。寒い日も
そろそろ終わりが 見えてきたかなあ、と期待を含めて思う
このごろです。この原稿を書いて いるのは実際は都心でも
雪が積もった後のことで、実際にはものすごく寒 い日なの
ですが、今後少しずつ気温が上がっていく予報を見ていると
何と なく期待が止まりません。まあその分花粉の季節もやっ
てくるのですが、 今年は花粉以前に腰痛が収まらず鎮痛剤を
含めいろんな薬を飲んでいるの で鼻炎薬がまだ飲めていませ
ん。何かが飛んでいるのはわかるのですが、 立っても辛いし
座っても辛いこの腰痛が少し収まるまでとにかくいろんな こ
とを我慢して耐えるしかなさそうです。なんだかこの時期結構
忙しくて、 休んでお医者さんに行く、というわけにもいかず、
薬を飲んだりいろんな ものを貼ったり、と、しのげることでし
のいでいます。なんか暖かくなれ ば少し違うのかなあ、って、
そういう期待もあって、早く暖かくなれ、と 祈るような毎日
です。 というわけで、話の内容とは全く関係ないんですが、
某社のあったか素材 でできた猫用ベットからなかなか出られ
ない猫の写真でもどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


前回も関係ない話でなかなか本題が進まなかったんでしたね。
すいません。 今回はばっちりどんどん本題に進んでいきたいと
思います。

時系列的に行くと、イタリア展のすぐ後にお伺いしたのはキュ
リアスデザ インさん、ブランド名Parc.1さんの展示会なのですが、
写真がありません。 いつもこちらの社長と話は弾むのですが、弾
みすぎて他のお客様で満員に なるまでただお話をするだけで終わ
ってしまい、なかなかそこから先に進 みません。ただ、来期の、
企業連携講座の話はしっかりできましたので、 MD用の講座にす
るか、デザイナー用の講座にするか、これは早急に考えた いと思
います。いずれにしろアパレル業界各社で、次世代の人材育成、と
いう話が出て、それに向かっていろんなことで協力していこう、と
いう約 束をいろんなところでするようになりました。新しいものを
どんどん取り 入れながら次世代のアパレル業界を担う方々の手助け
を少しでもしていけ たら、と、思います。なんか展示会廻りしてい
てもそんな話ばっかりで、 とにかく1人でも学生が興味を持つ内容を
充実していけたらと思います。
次におうかがいした展示会は「大日本市」、という展示会でこちらに
は今 回初めての参加です。以前ご紹介した小森縫製さんの小森社長
からご案内 いただき、どういう展示会かはよく存じ上げませんでし
たが、とにかく見 てみよう、と、思いお邪魔しました。

大日本市のスタートは2018年、日本の工芸をベースにした生活雑貨品
を商 う中川政七商店さんが主催者として、自身のサイトで紹介してい
る会社を 各種小売店様に紹介する展示会で入場者は毎回3000人近くに
なるので、規 模としてはイタリア展を越しています。商材が食品、ファ
ッション、タオ ル等の雑貨、ハサミ、包丁、焼き物、漆器、等々多岐に
わたり、会場に入 った途端あまりにも来客数が多いのでびっくりしまし
た。一部のブースで、 お話をお伺いしようと思ったらいつまでもお客さ
んでいっぱいで、お話を あきらめたブースもありました。それくらい盛
況なだけでなく、皆さん真 剣に仕入れの話をされていたので何も買わな
い私があまり商売の邪魔をす るのも申し訳なく、ちょっと遠慮気味の訪
問になりました。

最初にお伺いしたブースは丸枡染色さん。今時では珍しく、柴又でプリン
ト工場を運営されています。インクジェットプリントがお得意で、当然ア
パレル向け生地染色加工もやっていらっしゃいますが、自社でスカーフの
企画・販売もしていらっしゃいます。つい最近まで銀座東急プラザの入り
口入ってすぐのところにショップを構えていらっしゃいました。東急プラ
ザの売却、運営母体変更のため閉店されましたが、銀座東急プラザのオー
プニングからクローズまで出店していたのは丸枡さんだけだと思います。
当然アンテナショップの意味があったとは思いますが、特に銀座のテナン
ト料がプロモーション目的だけで済む金額であろうはずがなく、ご商売と
して成果を残していた、ということだと思います。今回の画像をご覧くだ
さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当然インクジェットプリントなので色数に制限はありませんが、だからと
言って際限なく色数を増やしても目がちかちかするだけなので上品に見え
るバランスにするのが難しい点ですね。写真をもう1枚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グラデーションとか、同系統の色のコンビネーションとか、そんなのが一
番効果あるかな、と思います。
丸枡さん、学校の授業での見学で物理的に訪問できる唯一のプリント洗工
場かな、と、思っています。お互いの都合もあるので具体的なスケジュー
ルが合うかどうかはわかりませんが、プリント工場見学の唯一のチャンス
なのでなんとか実現するよう交渉していきたいと思います。
次に、OOO(トリプルオー)さんをご紹介します。桐生の刺繍屋さんなの
ですが、世にも珍しい糸のアクセサリーを制作していらっしゃいます。ど
んなものか、まず写真をどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よくわからないかもしれませんが、ネックレスの丸い部分が、、石とかそ
ういうものを通しているのではなく、100%糸なんです。もう1枚写真をど
うぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはシルク100%のアクセサリ。本当に丁寧な刺繍ですよね。
なぜ刺繍でアクセサリーが、というところですが、元生地が水溶性の生地
で、 そこに刺繍を施し、最後に洗うと糸の部分だけが残り、アクセサリー
の完 成、というのが秘密らしいです。それでも元生地がなくなり糸だけで
商品 として成り立つ強度のものを作るのはそれは大変でしょうし、最後の
洗い もきれいに元生地を取り除くため結局手洗いになるようです。それだ
け高 度な技術と手間暇がかかっているのでお値段はやはりそれなりにしま
すが、 その価値がわかる人にはむしろバーゲンプライスかな、と思います。
写真 をもう1枚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真ん中に少し糸が写っていますが、とにかくすべて糸製、刺繍のたまもの
です。刺繍にしろ織物にしろ一度本校の学生にも見せてあげたいとは思う
のですが、やはり物理的な距離の問題があって、ちょっと考えざるを得ま
せん。それでも何かの機会があれば、と、思っています。工場は現地まで
いかないと見学はできませんが、製品は中川政七商店、蔦屋をはじめ都内、
首都圏の各店舗で見ることができます。一度ぜひ本物をご覧になってくだ
さい。世界中こんな商品を作っているのは日本だけ、OOOさんだけです。
そんな日本だけの技術って、刺激的ですよね。いいものはいいものとして
この技術がいつまでも次の世代に受け継がれていくといいですよね。

次に御紹介するのはSILKKIさん、シルク製品を幅広いアイテムで展開して
いらっしゃいます。SILKKIはそのブランド名で、会社名は桐生整染商事株
式会社ちというお名前で、ドビー、ジャガード等、柄織物で有名な機屋さ
んです。そこが取り扱いの得意なシルクを活かし、いろんな製品を展開さ
れています。まずは画像ですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真ん中のブランケット、実は製品製作時にどうしても付きまとう裁断くず
をニードルパンチの手法で元布に付着させ、製品としています。裁断くず
は形状が毎回異なるため当然全て一点ものとなります。シルクの裁断くず
なので風合いは超絶、そのパーツを肩入れしてニードルパンチで貼り付け
る、という手法が大量生産できるわけもなく、とにかくどこかのショップ
で出会えたら即買いのつもりでいた方が良い製品ですね。他の写真も見て
みましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニードルパンチ、という手法を先ほど何の解説もなしにさらっと申し上げ
ましたが、わかりやすく言うと、生地の表側に接着する材料を置き、それ
を生地の裏側から剣山でたたくと表側の素材の糸が裏側の生地の繊維とか
らみ接着する、という方法で、接着剤、接着芯を使えばその部分は固くな
るし、いちいち縫い合わせていては手間もそうですが、縫った部分はぼこ
ぼこだし、表に乗せる素材も縫い付けられる素材に限られます。上の写真
の緑のボーダーと黄色のボーダーの部分、これは糸どころかわたの状態の
繊維を置いて、裏からニードルパンチしたものです(本当に手で剣山で叩
いているわけではありませんよ。ちゃんとそういう機械があります)。わ
たを縫うわけにいきませんよね。そして糸にするために撚ったりしていな
い、なま糸というかなまわたって、ちょっと風合い超絶ですよ。当然1点
もの、ちょっとしたわたの置き方で柄はいかほどにも変えられます。私は
いつもなまわたニードルパンチを見るたび吸い込まれるようにさわりに行
ってしまうんですが、みなさんも機会があったら是非さわってみてくださ
い。ほんとうにしびれますよ。ま、これ以上は風合いオタクの道に入って
しまいますのでやめておきますが、みなさん、とにかく1回一緒にしびれ
ましょう。超絶風合いって、人生変わります。
お次はこの写真。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


交織、という方法があります。経糸と緯糸を別の素材、色で織ると、表面
には経糸、裏には緯糸だけが表面に出ます。一番イメージしやすいのはデ
ニムですね。表から見ると経糸の藍色だけが見え、裏から見ると緯糸の白
だけが見えます。それが表の色が落ちてくると裏の白も目立つようになっ
てくるんですよね。 写真のシャツですが、一見してリネンのシャツに見え
ます。ところがこれ も交織になっていて、緯糸はシルク100%、つまり見
た目は麻でも肌に触れ る内側はすべて絹、という製品です。化粧品になっ
ているくらいシルクは 肌にも良く、しかも不思議なことに暑い時には涼し
く、さらさらした風合 いが心地よく感じられ、寒いときはなぜか暖かいん
です。ざっくりしたリ ネンの表面感と繊細で肌に優しいシルクの両面を併
せ持つ、結構究極の素 材ですよね。そしてこのシャツの製作段階で裁断し
た生地の切れ端は先ほ どのニードルパンチブランケットに生まれ変わりま
す。なんにしろ気持ち いい素材を着るって、最高の贅沢ですよね。そんな
贅沢をもう一つ。下の 写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルクのソックスです。吸湿性、放湿性、温度調節に優れ、肌に優しく、
菌の繁殖を抑制する静菌効果があるので防臭、消臭効果もあり、まさにソ
ックスとしては究極の素材かもしれません。ネックは値段と耐久性ですが、
それに目をつぶっても究極の履き心地を求めたい方は是非どうぞ。こんな
いいものに出会うとうれしくなります。しかもご担当の方は、部門こそ違
え、以前勤めていた同じ会社の方でした。勤務地も違うんで初対面でした
が、こんないろいろなことがあるんですね。

次は桐生から場所は浜松に飛びます。浜松といえば日本有数の綿の産地で、
その染色整理の技術も世界で名だたるものがあります。そんな浜松から参
加されていたHUISさんをご紹介します。まずは写真から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただの綿のシャツが並んでいるとお思いでしょうが、触ると実は全然違う
んです。生地の滑らかさもそうですが、ちょっと触ると伸縮性、弾力に富
んでいて、まさか綿100%とは思わず、ポリウレタン混かと思っていまし
た。またあまりにもなめらかで光沢に富んでいるのでひょっとしたらレー
ヨン、リヨセル等の再生繊維が入っているのかと思っていたら、全部綿
100%、ちょっと衝撃でした。世界史で産業革命を習った時、まずワット
の蒸気機関の発明があって、そのあとはジョン・ケイの飛び杼の発明だっ
たことを覚えている方もいらっしゃると思います。織物の緯糸を通してい
く道具なのですが、よく手織りの機でくさび型の道具を経糸の間に通して
いるのを見たことがある方がいらっしゃるかと思います。画像を見なくて
はわからないかな、と思いいろいろ探していたらHUISさんのホームページ
に写真がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっとわかりにくいかもしれませんが白いバッグの前にある木製のも の
がそうです。産業革命時にはこれが最も早く緯糸を送る装置でしたが、 今
はウオータージェット(水の力で緯糸をおくる)や、エアジェット (空気
を使用)といったさらなる革新織機が完成し、この飛び杼を使った 織物は
ほとんどなくなってきていました。ちなみに、飛び杼は英語で (っていう
か元々が英語なのですが)Flying Shuttleと言います。あの スペースシャト
ルもこのシャトルに恰好が似ていて、緯糸のように宇宙 と地球を往復する、
というところからきています。シャトルバス、とい うのもその往復からで
すね。 かくも有名なシャトルですが、とにかく織機としては絶滅危惧種で
す。 もはやこの織機を生産しているメーカーはどこにもなく、当然故障も
多く メンテナンス、部品の確保も大変、とほとんど良いことがないように
見え ます。しかも同じ生地を織ったらエアジェットを始めとする現代の織
機と 比べて1/8~1/10スピードがせいぜいでしょうか。とにかく効率の悪い
マ シンです。 でもはっきり言ってできる生地の風合いが全然違うんですね。
これは織機 だけでなく縫製時のミシンも一緒で、テンションをかけずにゆっ
くりゆっ くり作ったものに結局かなうものはありません。現在のネット販
売で見た 目が全く同じに見えて値段が全然違うものがあったらみなさん必
ず安いほ うを選ぶと思うんですけど、実は着てみたら大違い、ということ
がこの業 界の面白いところであり難しいところでもあります。一番最初に
お話しし たParc.1の社長さんが、パリ出張時にもラグジュアリーブランドの
お店に 入っては全生地触りまくり、同じ記事の名前がついていても雑魚と
本マグ ロ大トロくらい違うんだ、とショックを受けたお話をしていました。
風合いが絶妙なだけでなく、伸縮性に富んでいるのでもしや、と、思った
ら洗濯してもしわにならないのでアイロンもいらないそうです。なんかそ
れって結構すごいと思いません?そんな本物の価値をわかる人、ぜひおす
すめですよ。他の商品も見てみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャツもワンピースも着たら体についてくるので楽で気持ちいいですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


リネンも当然シャトル織機です。そんなHUISさんの商品は渋谷スクランブ
ルスクエアに常設店があります。この後渋谷に行ったときに私も拝見して
きました。とにかく、生地はさわれるだけさわりましょう。それが服作り
のすべてのスタートですから。

HUISさんは歴史ある機屋の遠州織物さんが始めたブランドですが、実は
浜松在住の方々があまり遠州綿を知らないようで、歴史ある地場産業の
宣伝のため、という目的もあるようです。次世代につなぐ技術、ここでも
満載です。シャトル織機とともに、いつまでも継承していって欲しいです
ね。

最後にお招きいただいた小森縫製さんにたどり着きました。写真をご覧く
ださい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春の上位のカラーバリエーションは豊富です。こちらもやはり特注リネン
使用です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

着やせするデザインが特徴の小森縫製さん、60代の女性が2サイズは細く
見えるパターン、そして着やすいパターンが完成されていて、お話をして
いたらなんとそのパターンを使って縫製の授業をやりましょうか、という
お話をいただきまさに渡りに船です。現在売れているデザインを売れてい
るパターンを使い売れている素材で服作り、基本的に自分の作りたいもの
だけ作っている毎日からお客様を想定しての服作りがどれだけ大切な意味
を持つか、これは本当に貴重な体験になると思います。今後早急に打ち合
わせする約束をして会場を後にしました。

この日はこの後、フランス展と45rpmさんの展示会をはしごしたのですが、
とにかく情報量が多すぎて字数をオーバーしっぱなしです。次回にまた展
示会レポートをみっちりお伝えしていきます。

今回のタイトルは最初絶対に「Made inJapan」にしようと思ってたんで
すけど、「継承」の話になってしまって継承をテーマにした曲からタイト
ルを選ぼうとおもったら、継承をテーマにした曲なんてほとんど思いつ
き ません。世界中のロック/ポップス界は今の刹那に生きてるんだな、と
改 めて気づかされた次第です。

超マイナーなイギリスのグループで、Pacificというグループがポスト パ
ンクとよばれるムーブメントから出てきました。そんな彼らの曲で知っ
ているのは「Sea of Sand」、という1曲だけで、というかその1曲を知っ
ているだけでもかなりのポストパンクオタクだったということがバレバレ
です。その曲が何でそんなに印象的だったかというと、普通の英語の歌詞
以外に日本語のナレーションが入っていることです。イントロから、「家族
と友人たちへ/たとえ月日が流れ去っても/暑い浜辺で時を過ごすように/僕
たちが暮らしていくことを/熱い思いを込めて」、とのナレーションで始まり、
中間部では、「続けていこう、いつまでも/君たちの愛する者たちの心を込
めて」、というナレーションがまた入ります。これはメンバーの友人の日本
からの留学生に語ってもらった、という話を読んだことはあるのですが、
い ずれにしろマイナーすぎて情報が足らず詳しいことはわかりません。でも、
ビートルズみたいに、「これからは君がこの重荷を背負っていくんだよ/ずー
っとね」、とか言われると継承する気もなくなってしまいますよね。よって
今回の題はSea of Sandで行きます。続けていきましょう。いつまでも。

なんか話題が多すぎて展示会レポート、全然進みません。次回もダッシュ
で 報告していきます。 ではまた。

 

HANZONO

 

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~就活室便り#54~ Venus in Furs

~就活室便り#54~ Venus in Furs

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。「冴え返る」、
という言葉があります。これは、春になって少し暖かくなりか
けたと思うとまた寒さがぶり返す状況をいう言葉で、そんな状
態を三寒四温、とよく言ったりしますが、三寒四温は元々中国
の冬の季節を言ったもので、日本でも季語としては冬、だそう
です。私は俳句はやらないのであまり詳しくはないですが、冴
え返る、うーん、どうでしょうかね。どうしても三寒四温と言
ってしまいそうです。

「冴え返る」にはもう一つ意味があって、光や音などが非常に
くっきりと鮮やかである、という意味で、「月の冴え返る夜」、
というような使い方をするそうです。寒さがぶり返した夜の月
って、確かに異様にくっきり見える感じはしますよね。この季
節は気候も天気も不安定になりがちで季節をあらわすいろんな
言葉があります。一度歳時記を眺めてみるのも面白いかもしれ
ませんね。ちなみに、「こたつ猫」は冬の季語で、「はらみ猫」、
「猫の子」、「子猫」は春の季語だそうです。そんな季語通りの
写真をアップしておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは以前我が家の庭(、と呼べるほどのものではないので、
空きスペースくらいが正解です)でとある猫が生んだ子猫た
ちです。この写真はもう2か月に近いころに撮ったものなので
すでに猫のかたちをしていますが、それまでは、もう、なん
て言ったらいいか、なんか完全に違う生物でした。それを家
族全員で必死に猫のかたちになるまで育て、ただこの時には
もう成猫が4匹いたのでさすがに8匹は多すぎだと思いこの子
たちの里親を募集し、みんな巣立っていきました。1匹を除い
て。それ以外の3匹は写真を載せたとたんサイトがつながりに
くくなったほど人気で、結構な争奪戦の様相を呈しつつ里親
がすぐ決まってしまいました。そして1件も問い合わせが来な
かったのが右下の子で、結局今でもそのまま我が家にいます。
最初はかった時はたった70グラム台だったんですよ。初めて
の新生児飼育だったので頻繁に獣医さんにお伺いし、いろい
ろアドバイスをしていただいていたのですが、獣医さんいわ
く、100グラム以下の新生児の生存率はほとんどゼロって言
われてしまい、結構精神的にも辛い状態から始めた飼育の結
果、今はもう6キロ超え、上に乗っかられるとちょっと息を
するのも難しいです。そんな巨大猫を毎日見ているとまた
「猫の子」、「子猫」に会いたくなります。ところがこの子達
以来なかなか出会わないので、なんか今年くらいそろそろ会
えるかなあ、とか思ったりするんですけど猫拾いたい、とい
うような話をすると家族が露骨に嫌な顔するので悩みは多い
です。でも、子猫って、本当にかわいいんですよ。みなさん
も、春は子猫ゲットのチャンスですよ。そしてもし複数拾っ
てしまってお困りの場合はぜひお声がけください。

「冴え返る」の話でしたね。この原稿を書いている現在はも
う十分に冴え返っています。というかちょっと冴えすぎです。
寒の戻りとか余寒とか、いろんな言葉がありますけど、なに
も戻りすぎなくったっていいですよね。なんか春って、期待
が大きいだけに裏切られると結構つらく、物理的にも精神的
にも結構大変な季節ですよね。そんな春には展示会も花盛り
で、新しい出会いも多く、そんなレポートを何回かに渡って
お送りしていきます。

 

㋁の3日から5日の間に訪問した展示会の一覧をご覧いただく
と以下のようになります。

 

・モーダ・イタリア

・Parc1(個展)

・モード・イン・フランス

・大日本市

・45rpm(個展)

・ギフトショー

・LIFE&DESIGN

 

3日間の歩数合計は優に10万歩を超え、久々に歩き疲れた1週
間でした。どこから報告していこうか、迷いますが、とにか
く訪問順にいこうかな、と、思います。

 

 

まずモーダ・イタリアから。今回で多分77回になると思うの
ですが、参加も121社の参加という、非常に迫力のある展示会
となっていました。来場者も2000人近くと、インポートオン
リーの展示会としてはかなり多めな来場者数となっています。
まずは写真を1枚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろんイタリアにも安いもの、ファストファッションは浸
透していますが、わざわざ日本まで連れてくるのは素材、縫
製、どれをとっても高水準のものばかりです。そして日本で
はあまり見られなくなった素材を扱っているメーカーも、専
業が4社、部分使いを含めると結構な割合のメーカーが出展し
ていました。その素材とは、毛皮です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の写真はARTICOという、創業30年以上になるメーカーで、
ムートン、カシミヤ、等高級素材をそろえていました。毛皮
製品も今回展示しているものは全てリアルファー、というこ
とでした。それ以外でもトリミング、等にリアルファーを使
っているのが下のメーカーの写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上等のフォックス・ファーをふんだんに使っています。やは
り高級感はありますね。

世界的にムートンは食用羊肉の残りだから残酷ではない、と
いうことがほぼ常識となっていて、ファーのような徹底的な
排斥運動はないようです。それは他の皮革関係にしても同じ
ことが言えます。私は以前革製品をかなり企画販売したこと
があるのですが、羊革も体に打撲傷があった、何らかの衝突
があった、というような場合、なめして原皮として加工して
もその痕は必ず残ってしまい、その部分を外して裁断すると
なると元々あまり大きくない羊革ではかなり取りが悪くなり、
その用尺を考えるとかなり採算の悪いものになります。では
その傷跡(大体は小さい年輪状のへこみの場合が多いです)
を避けずそのまま使用すると、日本の厳しい消費者からは必
ず「傷あり」、ということで返品になります。その他しわ,血
管痕、等チェックポイントはかなり多く、いちいちそれに対
応しようとしたらとてもじゃないですけれど採算が合わなく
なります。そんな完璧な見た目を要望されると、結局スーパ
ーブランドの製品に近い値段になってしまいます。逆にスー
パーブランドは捨てる部分が多いから見た目も値段も良い
、ということになると思いますが、それって、結局捨てる部
分がかなり多い、ってことですよね。

 

でも巷には現在安い本革製品があふれています。安くて傷の
ない原皮を作ろうと思ったら、どうしても打痕ができないよ
うな育て方をして早めに原皮として回収するしかないですよ
ね。ということは多分よっぽど狭い柵内での飼育環境で育て
て適当な大きさになったら即回収、というやり方しか考えら
れないですよね。

もっとも羊だけでなく牛、豚も食肉用飼育の環境の過酷さを
訴えている団体は数多いですから、逆にそれは皮革業界から
すると良い条件なのかも知れません。その他羊毛用の羊に関
してもその飼育環境の過酷さを訴える方々は数多くいらっし
ゃいます。いずれにしろ現代では遊牧して暮らす人はどんど
ん少なくなっていっていますが、運動量の多い羊もどんどん
減っていきそうです。

日本ではラム肉は、現在第3次ブームと言われていて人気の
食材であることは間違いないのですが、敷物やカーシート、
家具、等の使用量を考えればちょっと食材用より原皮使用の
方が多い気もしますが、まあこれは想像の話なのでなんとも
言えません。ただ、不使用部分は肥料やペット用フード、等
に加工している、というアナウンスが聞こえてきますが、実
はそれはミンクをはじめとする毛皮として使用される動物と
全く一緒です。違うのはミンク、フォックス等の毛皮用とさ
れる動物はその毛の部分をそのまま使うため、たとえ打痕が
残ってもその部分は毛に隠れて見えず、不良品扱いされない
ところです。さらに、ストレスのある環境で育てられた動物
の毛は抜けやすくなります。広く、ストレスのない環境で育
てられた毛皮用といわれる動物は、現在飼育されている動物
の中でも最もストレスのない環境で育っており、毛皮以外の
部分も捨てるところは全くなく、しかも当然毛皮は土に還り
ます。ステラ・マッカートニーは、毛皮の残酷なことは生き
たまま皮を剥ぐこと、と言っていますが、そんな飼育にも高
いコストをかけて、商品としても高級な素材を、生きたまま
皮を剥ぐなんて言うことをしたらきれいに毛皮を剥ぐことが
できず、結局用尺ばかりかかってしかも傷の多い価値の低い
ものにしかならないのです。ステラが言うような動画は、実
はYouTubeにはあふれかえっています。でも本業の毛皮業者
がそんなことする可能性はないのですから、どう考えたって
動物愛護団体、活動家の自作自演、ということになりますよ
ね。動物の命を救うために見せしめにその保護したい動物を
虐殺する、という心理が私にはよくわかりません。動物愛護
は愛護として真剣に考えるべきですが、それと無実の動物を
犠牲にして残酷な動画を作り世間に警鐘を鳴らす、というの
はあくまで違う問題だと思います。今後どんどんAIが発達し
ていくと、映像が真実かどうか、見分け方は本当に難しくな
っていきます。一つの問題を考えるにも複数の情報を集めて
判断していかないと物事の真贋の見極めはどんどん難しくな
っていきますね。

日本はまだしも寒いヨーロッパではやはり毛皮のコートを着
る女性の数は少なくなく、そして若い人々の間ではヴィンテ
ージ・ファーの需要が非常に高まっているそうです。新たに
作るのはよくなくても今までにもうあるもののリユースは、
これはエコ、という判断だと思いますし、リアルとフェイク、
これはファーの場合は全然違います。今までリアルファーを
見たことも触ったこともない若い方々が新素材、として飛び
つくのも無理はありません。合成皮革の場合は、今、ちょっ
と本革より良いんじゃないかな、と、思うもののいっぱいあ
ります。フェイクファーはリアルと比べて、軽さ、しなやか
さ、高級感、風合いなどの点では足元にも及びません。見た
目に関しては一瞬遠目から見るとわからないものは出てきま
した。基本的には石油精製品なので染色整理時にはその毛の
抜けたものはマイクロプラスチックとして流れていき魚のお
なかに溜まっていきます。裁断の際にはプラスチックの粉塵
が飛び、もし吸入してしまったらそのまま工員の肺に溜まっ
ていきます。それをエコ・ファーと呼び、環境にやさしい、
と謳うのはどうかとは思うんですけどね。

、となんだか話がエシカル方面に行ってしまいましたが、い
ずれにしろものごとはこの方面からこう見てこれだけが正解、
ということはありえず、どの方面からどう見てどう判断して
いくのか、これは自分で取捨選択していくしかなく、両極か
ら見ている方は、結局分かり合えない、というのが本当のと
ころだと思います。いずれにしろ地球にやさしくお財布にも
優しく温暖化を抑制し現在の生活の便利さ、快適さも失わず、
所得も減らず、経済成長が持続し、楽しく消費生活を続けら
れる、このような条件を全て満たす解決策が容易にみつかる、
という可能性はないと思ってください。何かをするためには
何かをあきらめる、誰かが何かのコストを負担していかなく
てはならない取捨選択の時代となっていて、それを選ぶのは
自分、ということを自覚しておいてください。

 

なんか話が逸れに逸れてしまいましたね。その他素材だけで
なくて、色、柄も当然イタリアっぽくて良いものが多かった
です。例えばこんな感じで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

服だけでなく、バッグ、シューズ、小物等も当然充実して
いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スカーフとかも高品質、高感度なものが多かったですけどそ
んな小物関係でも100ユーロ以下のものはほとんどないので
やはり今の為替レートではヨーロッパのものだけで商品構成、
というのはちょっと辛いですね。それでも多くのブースでバ
イヤーさん達が一生懸命発注していましたのでなんか少しず
つでもイタリアのものが売れていくといいですね。

 

先日、東京婦人服縫製協同組合の会合に参加したときに、会長
のスピーチの中で、ヨーロッパの方々が洋服をプレゼントされ
て本気で喜ぶものって、MADE IN ITALYとMADE IN JA
PANだけだそうです。話の根幹はそれだけ日本の縫製工場も海
外を見据えて日本の技術をプロモーション、海外からの受注を
増やしましょう、ということなのですが、やっぱりイタリア、
いいですよ。そして前回も思ったのですが、来ているメーカー
の男性が全員細身のズボンできちっと決めている、というとこ
ろで、イタリアらしい、と言えばそれまでなのですが、とにか
くゆるくて太いスタイリングの方はだれもおらず、そういう格
好をしているのは日本人の来客者だけです。細見がイタリア特
有なものなのかどうか、ちょっと判断しづらいところですが、
これが世界的な潮流になったらこれまでの服のシルエットから
180度変わってしまうわけですからこれは大きな事件といえます。
アパレルも対応に大変でしょうけど古着屋さんとかはシルエッ
トの変化に対応するのは無理なのでちょっときついですよね。
バイヤーの仕事って、世界中回って世界中の人のシルエット含
め観察しながら次に何が来るかを必死に読んでいく、っていう
のが結構重要な仕事で、ということは歩きながら考えて、考え
ながら歩く、という必要があって、結局体力は何にも代えがた
い資本です。みなさんもこのファッション業界で生きていこう
と思ったら足だけは鍛えておいてくださいね。

 

今回は3つくらいの展示会を紹介して一つの話にしようと思っ
てたんですけどなんか別の話が長引いてしまってイタリア展
しか紹介できませんでした。次回からはもっと飛ばしていき
ます。なんかためになるところがあったかどうかわかりませ
んけれど、取捨選択は自分で判断していくしかない、という
ことだけ覚えておいてください。オリンピック招致の時にIO
C委員に対する贅沢な接待の様子をテレビ、等でご覧になった
方も多いと思いますが、エシカル、環境、保護、等々の名目の
団体の本部はほとんどヨーロッパにあり、その専従職員の方々
はオリンピック委員と同等の暮らしをされています。皮革の
場合はLWGという組織が環境配慮レザーを生産しているメー
カーに認証を与えています。本部はイギリスにあり、申請す
ると2年間のカウンセリング、審査が必要となり、どちらとも
イギリス本部より招致しないと話は始まりません。審査に合格、
最終登録費用を払って認証を受けても、2年ごとの更新が必要と
なります。この団体に関して詳しいことは知りませんので実際の
ところは何とも言えませんが、他の認証団体は来日時には必ずホ
テルでバンケット、というのがお決まりになっているようです。
たとえそのバンケットで食品ロスが出ようが、Co2の排出が増え
ようがそれは全く別問題です。19世紀に世界で覇権を握ってから
ヨーロッパは国際ルールの創設、という権利をどこにも譲ってい
ません。国連も本部はニューヨークですが、それ以外のほとんど
の機関はヨーロッパですよね。アメリカでさえ取れないそんな覇
権を日本がいきなり取る、なんていうことはほぼ不可能です。と
にかく彼らと伍して、負けずに、一緒になって働き、ほんの少し
ずつでも自分たちの主張を繰り込んでいく、こんな大命題に皆さ
んは取り組んでいかなくてはなりません。展示会でもなかなか言
葉が話せなくって、なんて言ってるのは論外です。出るところに
はどんどん出て、主張することはどんどん主張していきましょう。

 

なんかイタリアのもの、デザインも出来も素晴らしい、負けずに
やっていきましょう、と、それだけ言いたかったのですが、今回
はちょっと話がそれすぎですね。すいません。次回からは展示会
情報満載で行きたいと思います。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

 

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~就活室便り#53~ In My Life

~就活室便り#53~ In My Life

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。最強寒波襲来で、
毎日つらいですね。家を出るのがこの季節は毎日夜明け前になるの
で寒さはなおさらです。やはり歳を重ねるごとにどんどん寒さがつ
らくなりますね。その代わり休みの日でも朝が早く起きるようにな
るので、結局起きれば必ず寒い、ということになります。そして少
しでも起きるのが遅いと耳元で猫が鳴き続けるので結局どんな日で
も早く起きなければならないのですが、最近では2匹そろって耳元で
鳴いたりします、朝からステレオ大音量、ていう感じで朝から大迫
力です。その犯人はこの人たちです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前から出張の時だけは本当に朝寝坊ができました。ただ、不在中家
族の誰かに迷惑をかけているんだろうなあ、と、思い、その点では
出張時には少し申し訳ない気があったのですが、私が不在の時はそ
んなに朝早く起こす、ということもないそうです。なんか少し猫に
なめられている気分ですかね。とにかく朝ちょっと信じられないく
らい寝過ごした、というようなことが最後がいつのことだったかち
ょっと記憶にありません。いずれにしろこれからも早起きは続きそ
うです。

 

毎日そんな猫たちにせかされているせいもあるんですが、朝起きた
らアイドリングもなしでいきなり動けるようになりました。昔は朝
起きてからは当分ぼーっとしてて、コーヒー飲んだりなんかしなが
らやっと少しずつ動けるようになるとか、そんな感じだったんです
けど、いまでは朝起きたらすぐきびきびと動作が始まります。まず
最初に猫のごはんからなのは当然ですが、起きた後コーヒーを飲み
ながら30分後にごはん、とか言ったら猫たち本当に怒ると思います
ね。その前にやはりうるさくて根負けするかもしれませんが。いず
れにしろ会社から3,40分の所に住んでいた時はどうしてもアイド
ルタイムが必要だったわけで、そう考えると遠距離通勤も早起きの
ためには良いのかもしれません。健康のためには良い、とポジティ
ブに考えるのか、ネガティブに考えて慢性睡眠不足を憂えるのか、
ちょっと難しいところですが、まあいずれにしろ目が覚めたら即行
動、このことだけはこれからもいつまでも変わることはなさそうで
す。ご存じない方はたくさんいらっしゃると思いますが、猫って結
構圧がすごいです。いつまでも気持ちよく圧をかけ続けて欲しいで
すね。

 

1月末から2月、3月、4月と、大き目な展示会がどんどん続いていき
ます。今後少しずつでも紹介していけたら、と、思いますが、まず
初めに1月28日から30日まで五反田のTOCビルでインド・トレンド・
フェアが開催されました。五反田TOCビルは2024年3月で閉館、建
て直しが決まっていたのですが、建築費の高騰を鑑み建て直しを延
期、継続営業を決めたいきさつがあり、私もその閉館予定だった一
昨年の3月以来の訪問で、結構興味を持って館内を拝見しました。
実は私は2011年の3月11日、14時40分過ぎにこのTOCビルに着き、
12階にある得意先と商談する予定でした。エレベーターホールにた
どり着く前にものすごい揺れを感じ、エレベーターは全てストップ、
1階から12階にある得意先に電話を入れたのですが、電話は全くつな
がらず、12階まで階段で避難する人々を押し分けながら登り、得意
先に入ると、入り口の本棚(たいていのアパレルには重いファッシ
ョン雑誌を並べたマガジンラックがあります)は横倒しになってお
り、それを乗り越えてやっと担当者と出会い、

商談をしようと思ったら第2波がやってきてみんなで商談テーブルを
抑えているのが精いっぱいになり、そのうち頭上の吊り下げ式蛍光
灯がちぎれんばかりに揺れ始め、しまいには天井に傘が当たるよう
になり、これ以上はあまりにも危険、ということでその日は解散に
なりました。仕方なくまた12階から階段で降りたのですが、壁にと
ころどころ亀裂が入っていてそこから白煙が出ていたのを今でも思
い出します。その東日本大震災の日は結局全ての電車が止まり、5
時間以上並んでもタクシーにも乗れず、当然家には帰れなかったの
ですが、当時TOCビルの近くには自転車屋さんがあって、自転車を
買って帰宅した方がいらっしゃったようですが、その時はそんなこ
と思いもよらなかったです。とにかく壁のコンクリの粉がひび割れ
から舞ったのだと思いますが、あの白い風景が,フラッシュ・バック
というか白日夢のように思い浮かぶことが今でもあります。今のTOC
ビルは建て替え延期後に細かいところまで全て直していますのでそ
んな壁のひび割れを目にする可能性はありませんが、とにかくそん
な忘れられない体験をしたところにまた行くことになっただけでも
結構感慨深いものがあります。

 

震災の話が本題ではないのですが、とにかくそのTOCビルで開催さ
れたインド・トレンド・フェアの話です。現在日本は繊維製品の98%
以上を輸入に頼っており、日本生産は1.5%

ほどしかありません。その輸入額のうち6割弱が中国から、インドは
一応10位に入っていますがそのシェアは1,2%しかありません。繊維製
品は分類によっていろいろカウントの仕方が違うのでちょっとはっき
り断言できませんが、世界の繊維製品輸出額ランキングを見るとイン
ドは2位~4位のポジションにあるようで、特に対米、対ヨーロッパは
昔から強いです。そんなインドの課題になっているのが対日輸出の増
進で、今回の展示会でも駐日インド大使をお招きしての講演があり、
事前申し込みはしていたのですが、諸所の事情により外出が遅れ、講
演会には間に合いませんでした。よってその部分は省略して展示会の
レポートに入っていきます。

 

インドのメーカーをみてびっくりするのは刺繍、ビジューにしても非常
に手の込んだものが信じられないくらい安いことです。しかもさすが14
億以上の人口を誇る国だけあって労働力は豊富で、手刺繍でもびっくり
するくらい安いです。同じ物を日本で作ったら下手すると30倍の値段が
かかることもあります。コストメリット、まさに半端なく大きいですね。
写真を少し見ながら行きたいと思います。

 

最初に寄ったのはBRIGHI STARというメーカーです。まずは写真から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このスカーフ(70x180cm),少しわかりにくいかもしれませんが、「空き
羽」、という部分的にメッシュになったような織で非常に表面感のある組
織に大花のプリントを施しています。素材はウール、こんな商品が日本の
百貨店での上代で(個人的には日本の百貨店の値付けは世界一高いんじゃ
ないかな、と、思っています。)7000円ちょっとで買えると思います。同
じ生地を使って日本でプリントしただけで上代は3万円を超えますから、
やはりちょっと比較にならないですね。どんどん写真を見ていきましょう。

 

こちらの柄は額縁のように枠線が入ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

このようにインドのプリントは非常に配色が良いです。特にイタリー、
フランスのメーカーがそのまま自分のブランドネームをつけて販売する
ことが多く、彼らは柄、配色、共イタリー、フランスから指示し、たま
たまインドで作っただけだ、と、いうような話をしますが、そう言いな
がら実際インドで見た後に同じものがフランス展、イタリー展で出てい
たりするのを見ているので、10柄あったら7~8柄はインドメーカーの企
画をそのまま買っているのかな、という印象です。そうやって、ヨーロ
ッパできちんと認められるレベルの柄、配色がきちっとできているとこ
ろがインドメーカーの強みです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはプリントではなくジャガード織のストールです。こんなの作れ、
って言われてもなかなか作れるものではないですがとてもよく売れてい
る商品だそうです。いずれにしろ日本で作ることはありえないので本当
にこういうものが欲しかったらインドに行くしかないですね。

このBRIGHT STARというメーカー、私は20年来の付き合いなのですが、
今回来日した社長は一時体を壊したりして、実に10年ぶりくらいの再会で
した。前社長の息子として、まだ若々しかった彼ももう白髪のおじさんに
なっていて、インドの人の特徴ですが、結婚すると体の外周が倍くらいに
なるそんな彼を見ていると、自分も歳とるはずだな、と、色々感慨深いも
のがあります。でも私は胴回り倍にはなっていないですよ。多分高校の時
からズボンのサイズは変わっていないので、その点は勝ったかな、と。

こんな昔からの知り合いに会うと、必ず、もうバイイングは、商売はやら
ないのか?と必ず聞かれます。本当に社交辞令もあるのでしょうが結構お
誘いが多くて、そんな時ちょっと期待感からワクワクしたりしますが、す
ぐにつらい時の体験がフラッシュバックします。特に将来海外中心のバイ
ヤーを目指すみなさん、楽しいことは山ほどありますが辛いことも死ぬほ
どあります。特につらいのは国内にいる時がほとんどで海外出張時には先
に申し上げた通り朝寝坊もできるしそんなに辛かった思い出はあんまりな
いですね。インド出張時に一回体調を崩して、それがちょっと辛かったか
な、と思いますけど、とりあえず海外出張時には体調には十分お気を付け
ください。治安に関しては、日本だってここ行ったら危険、ていう雰囲気
の場所ってあるじゃないですか。そういうところには絶対近づかない、と
いうような習慣をつければ結構何とかなるものです。食べ物、衛生には、
とにかく日本ではない、という意識でいれば何とかなると思いますが、食
あたりは万病のもとなのでまずは食べすぎない、というところから始めて
ください。インドで体調崩したのもあんまり食事がおいしすぎて食べ過ぎ
たところから始まったので。

 

次におうかがいしたのはAhujasonsというメーカーです。会社として売り
上げ、規模ともにかなり大きい会社で、一回の展示会に最低200がら以上
の商品を出展しています。ブースの中はこんな感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな200柄以上の商品をすべて目を通し、色変更、配色指示、等の作業
まですべて終わらせ、納期、値段,等すべて交渉し契約、って、やはり慣
れてないと一日仕事になってしまいます。みなさんもバイヤーの仕事はま
ずアシスタントバイヤーから始めると思いますが、覚えることは山ほどあ
ります。がんばってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は社長がいらっしゃらなかったのであまりお話ができず、その200柄を
約5分で見て、まあ良いかな、と思ったのは上の写真のような柄でした。左
のストライプも良いですし、その隣の四角柄も今こういう柄を水玉の代わり
に提案すると非常に新鮮に受け止められかなりのヒット商品になったりしま
す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはシルクウールの非常に繊細な織の上にペズレープリントを施したもの
です。百貨店で買ったら本当にびっくりするくらいの値段で販売されていま
すが、その30分の1くらいの値段で買うことができます。

その他チェック関係は結構いいものがあったかな、という印象でした。画像
をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェックの上にチェックのプリントがしてあったり、チェックのバリエー
ションは多彩です。

 

この会社とも20年来の付き合いですが、その間に代理店設立の話や大手ア
パレルとの業務提携の話は何度もあり、対日本はその会社が独占で、とい
う話は本当に何度もありました。それでも20年以上取引が続いたわけです
から日本のどの会社も継続して商売ができなかった、ということです。日
本の会社、特にアパレル系は結構海外取引が苦手かな、と見えるところが
多いですね。商習慣の問題と、言葉の問題で結局日本語が喋れて無理もき
いてくれやすい中国のメーカーとの取引ばかりが多くなってしまう一因と
なっていると思います。アパレル業界はあくまでもモノ中心なので、ちょ
っとの英語は頑張って欲しいですし、それよりは会議ばっかりしてないで
良いと思うものは最低数量でも発注する、という習慣づけの方が難しいで
すかね。とにかく何でも責任と権限を明確にしていく、って継続的な今後
の課題だと思います。でも良いと思ったもの買わないとそれはバイヤーと
呼べないですよね。

 

もう一軒、お伺いしたのは、Seth Industriesです。ここも20年来のお付き
合いの会社ですが、非常に凝った商品作りが特徴です。写真を見ていただ
きましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは全体の柄をご覧いただいて柄自体の完成度を見ていただきたいので
すが、これを拡大したのが以下の写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわかりいただけたでしょうか。まず淡い水色の生地を織り、その上に紺
で花柄をオーバープリント、そしてそのプリントの淵に沿って刺繍を施し
ているのがお分かりいただけるかと思います。全面刺繍よりはコストダウ
ンができながら高級感は全く失われていないどころか、かえってこちらの
ほうが高級な感じはします。それにしてもプリントの柄に合わせて刺繍っ
て、ちょっと超絶っていうか、すごいですよね。生地自体メランジ染で全
くの無地ではないうえに、それにあわせた紺と刺繍糸のゴールドベージュ
がきちんと計算された配色であるところがこの商品の魅力です。ここのメ
ーカーは配色が以前から得意で、プリントでも本当に良い配色が多く、直
すところも少なかった記憶があります。そんな配色のプリントをご覧くだ
さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

茶、ベージュ系も紺、グレー系もいいですよね。お客さんがいっぱいで結
構待ってたんですがこちらも時間が無くなりお話はできませんでした。次
回以降に期待したいと思います。

 

このようにインド・トレンドフェアをご紹介してきました。インドは現在
人口14億6千万人で世界最高、しかも平均年齢28歳と非常に若く、GDPも
今年中に日本を抜き、3年後までにはドイツを抜き、世界第3位になること
が確実と言われています。日本とは包括的経済連携協定(EPA)を結んで
いて、繊維製品は関税がゼロとなっています。値段が安い上関税もなく、
商品の完成度も高く、製品を輸入するには何の問題もないと思いますし、
商品を売ろうと思ったらそれこそ現在でも世界有数の市場規模の国、とい
うだけでなく平均年齢を考えてもこれからどんどん拡大していく市場であ
る、ということは間違いのないことです。そんなインドに対し一番奥手な
のはアパレル業界で、なんかせっかくの関税ゼロがもったいない気がしま
す。中国のメーカーには必ず日本語が達者な人が必ず一人はいて、まるで
日本にいるように商談できてしまう、というのはやっぱり大きいのはわり
ますが、だから基本的に海外取引は中国にしようって、あんまり海外取引
の範疇に入ってないですよね。日本語の話せない中国メーカーの方も英語
だったらたいてい通じますから、基本的に英語のできる人が一人でもいれ
ば中国でもインドでもヨーロッパでもどこでもきちんと商売になります。
英語の商談くらい誰もができて当然、という気がしますし、ただ契約書、
請求書、等公式文書のやり取りはきちんと英語ができる人がやったほうが
いいとはい思いますが。以前香港でプリーツ加工のブラウスを定期的に作
っていたことがあって、日本の資本が入っていた会社だったのですが、質
問事項、等はすべて英語で連絡が来て、その解答を日本語で送っていまし
た。そうするとまた英語で問い合わせが来て、日本語で返信、というのを
繰り返していた時期がありました。向こうも日本語を読めないことはない
が書けない、というのもあったでしょうし、こちらも会話は普通にしてい
ても文章として書くのは結構難しい、というのがあって、そういうやり取
りになったんですけど結構お互いに通じようとすれば何とかなるもんです。
今までは日本国内だけで、日本人が作ったものを日本人が買って、それだ
けで成り立っていた経済が、もはやそういうわけにはいかなくなりました。
仕入先をいじめ抜く商習慣も、もうどこでも通じず、今まで国体レベルで
競っていたところが舞台といえばオリンピックとなったのです。そして品
質も価格も世界レベルで比べていれば逆にメイド・イン・ジャパンも何が
価値があって何を世界に発信していくべきなのか、そういう事も見えて来
ます。インドの若い人々は言葉なんてできなくてもまずどんどん海外に出
て行って、働きながら言葉は覚えていきます。昨年の服飾系専門学校生へ
のアンケートでは就活で一番重視することは何か?という質問に対して一
番多かった回答は「引越し、転勤のないこと」でした。繊維商社の社長に
お伺いしたらミラノ、パリでの駐在員を募集しても手を挙げる人が誰もい
なくなった、ということでした。ミラノ、パリですよ。ファッションとい
えば、という感じがしますがとにかくどこへでも、どんどん手を挙げて出
ていきましょう。今しかできないし、今出ていかないと将来がないです。
私はいつでも手を挙げる準備ができていますが、残念ながらもうそんなチ
ャンスはわまわってこない事は明らかです。世界に負けずに、世界に伍し
て頑張っていきましょう。初めて海外にバイイング行った時、一人での出
張で相談する相手もおらず指示した配色、数量が気になって夜途中で目が
覚めて寝れなくたなった事、そして震災の日、なんかいろんな事を思い出
して予想以上に長い文章になってしまいました。そんなわけで今回は昔の
話が長くなってしまった気がしますが、とにかく色々伝えられることは伝
えて行けたらと思います。次回からも展示会レポートが当分続く予定です。
ご期待頂けましたら幸いです。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

3/20に開催予定です。

 

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~就活室便り#52~ Forever Young

~就活室便り#52~ Forever Young

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。年も明けて、
温かい日もあれば寒い日は異様に寒かったりして、毎日着る物
の調節が大変ですね。ちょっと暖かい日だと外国人観光客のみ
なさんはそろって半袖だったりするんですけどなんかいくらな
んでもやりすぎのような気もします。もっとも日本人だって江
戸時代までは綿入れを着れる庶民なんてほとんどおらず、今よ
り数段寒かったであろう冬の気候を袖どころか靴下も履かず究
極の薄着で乗り切っていたわけですから人間鍛えれば何でもで
きるのかもしれません。でも、好き好んで鍛えることもないで
すよね。猫と一緒にこたつに入っているって、本当に極楽です
よ。なんかわざわざ苦労を買ってでもしようという齢でもない
のでなるべく楽できるところはどんどん楽していきたいと思い
ます。

 

夏はとにかく暑かったので店頭でも半袖しか見かけず、またそ
れ以外目に入らなかったのですが、今の店頭は厚手から薄手ま
で、アイテムバリエーションも豊富で、実際どのブランドのシ
ョップに行っても見ていて楽しいです。セールも結構始まって
いて、買い物的にも楽しい季節です。寒がりの私も大きいショ
ッピングモールなら外に出る必要もないので結構極楽で、先日
一家そろってとあるショッピングモールに行ったのですが、ど
うしてもこれがいい、と言って、息子に買ってあげたコートの
値段が地獄でした。それだけでなく靴までも買わされ、やはり
ショッピングモールは見るだけに限りますよね。ランチ代まで
入れると本当に結構びっくりというか、夜眠れなくなるくらい
の衝撃はありました。年の初めからちょっといろいろありまし
たが今年はみなさん楽しく明るい1年になるといいですね。心か
らお祈りしています。

 

今年に入ってから2つの展示会にお伺いしてきました。1つは国
際宝飾展、もう一つは化粧品マーケティングEXPOです。毎年ブ
ライダル業界、宝飾業界を志す学生が結構いて、少しでも業界
理解になれば、と思い、今回初参加したのですが、いろんな意
味でイメージとはかなり違う展示会でした。いろんな宝飾業界
の会社が大きなブースで会社と製品のプロモートをして、とい
うような会場を予想していたのですが、実際は各ブースとも現
物をびっしり並べての現物販売、確かに宝石も貴石の類も基本
的には一点ものといっていいはずの商品ですからそれも当然で
すよね。仕入れ業者、小売店用なので当然店頭小売価格よりは
かなり安く、ここだけのチャンスということで各所で現金が行
きかいます。海外からの出店者、バイヤーもかなり多く、各国
の様々な紙幣が飛び交います。白熱した現金商売をしている業
者の方に部外者がお話をお伺いするのも難しく、商品情報も特
別価格も明かすわけにはいかない情報なので撮影もできず、た
だただ感心しながら拝見のみで帰ってきました。それでも久々
に見る真剣な現金取引に、手に汗握る思いで拝見、堪能してき
ました。日本のアパレル業界のように見本だ、サンプルだ、会
議だ、検討会だ、などと言わず真の目利きの攻防戦、すごく良
かったです。一度アパレル業界の方もこんな商売の仕方もある
んだ、ということをご覧になった方が良いかも知れません。自
分の目で見て自分のお店に合う良いものだけを確実に買う、こ
れができる人だけが全国でブティック、セレクトショップのオ
ーナー、店長になっているわけですから、将来自分のショップ、
ブランドを立ち上げたい、という方にはいい勉強になると思い
ます。

 

次にお伺いしたのは化粧品マーケティングEXPOです。こちらは
各社で華やかなプロモーションが行われていましたが、化粧品
メーカーに対するプロモーションが多く、パッケージ、容器の
会社や、開発、等、ちょっと素人ではわからない事が多く、ま
た、海外メーカー、特に韓国コスメの企業が非常に多く、やは
り当校学生向きではないかな、という印象でした。びっくりし
たのは化粧品OEM、ODMの会社が思った以上に多いことです。
つまりエイジングと、何とどれの成分を含む化粧品でこの数量
で値段はどれだけ、と、指定すればオリジナルの化粧品が作れ
てしまう、ということで、異業種からの参入も今は結構敷居が
低そうです。ただいずれにしてもある程度の専門知識が必要な
のは今更いうまでもなく、こちらの業界をいきなり目指す、と
いうよりはワンクッション、少しの勉強が必要だと思いました。

 

そんな2つの展示会を見つつ、これからご紹介するのはもっと
小規模な、採算ベースにも乗らないであろう展示会です。しか
しまさに開催することに意義がある展示会でした。その意義を
少しでもお伝えできたらと思います。

 

1月18、19の両日、原宿のNEW OPEN NEWSという会場に
て、当校デザイナー科のMOTOHASHI君が個展を開催いたし
ました。自分で会場を借り、当然デザイン、縫製も自分でこな
し、商品紹介、接客もすべて一人でこなすまさに手作りの展示
会でした。場所は明治通りから少し路地を入ったところですが、
ハラカドのほぼすぐ裏あたりの好立地です。入口のフライヤー
の前で本人の写真を撮ってきました。ご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当然フライヤーも自作です。会場の中、作品を少し紹介したい
と思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左右の襟、袖のデザインが違う綿のシャツです。シャープな襟
のデザインと長さの違う袖が、着てみたらだいぶアクセントに
なりそうですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落ちの良い合繊のパンツ2型。ウェストで締めたら結構レディ
ースとして行けそうです。縫いが難しそうな生地の割には縫製
もしっかりできていたと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらもパンツのバリエーション。真ん中だけ綿素材であとは
落ちのいい合繊です。幅広いベルト通しが効いていますよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはカットソーのバリエーション。袖違い、等いろいろな
デザインが盛り込まれています。ニット素材は縫うのが大変な
のですが、よく完成させたと思います。

 

毎日のように居残りして制作している姿をみてはいたのですが、
これだけの点数をすべて一人で仕上げるのは本当に大変だった
と思います。最初に個展を開く話を聞いたのは半年近く前だっ
たと思いますが、その時にはもう会場も予約してあっていろん
なものとの兼ね合いでその半年間は苦しいことも多かったと思
います。それでもたった一人でここまでやれたことは称賛に価
すると思います。もっとも、ボタンホール、等、内緒で某先生
に手伝ってもらった、ということはあまり触れないでおきまし
ょう。いずれにしろ学生のうちにこうやって個展を開いた、な
んていうことは今まであまり例のないことだと思います。

 

そんなMOTOHASHI君、既存のブランドの商業デザイナーにな
るのはあまり興味がない、とのことで、各社のデザイナー募集
に対しても無関心のままここまで来ました。自分の好きなもの
をデザインして、自分の好きな素材で好きなように作って、今
後も発表を続けていく、ファッションの道は一つではないので
それはそれでありだと思います。これからも引き続き応援して
いきたいですし、なんにせよこうして今から個展開催にチャレ
ンジするバイタリティー、行動力とやり遂げる精神力に拍手を
送りたいと思います。このエキジビションが終わったら、卒業
制作と就職活動を一生懸命やる約束なので、今後も当分忙しさ
は続くと思いますが、これだけのことを一人でやり遂げたので
すからその他の課題もどんどんこなしていけると思います。こ
れからも応援していくのは当然ですが、卒業後となる次回のエ
キジビションまでにはボタンホールは自分でできるようになっ
て頂きたいです。

 

そのほかにも衣装制作コースの中にも自分の作品をネットで発
表して受注をとっている学生も数名おります。1着1着好きなも
のを作って、というのと、実際の展示会となると、テーマ、コ
ンセプト、等が絡んできてただ好きなものの寄せ合わせ、とい
うわけにはいかないですが、いつかは個展にチャレンジしてい
っていただけたらな、と、思います。とにかく作品の感想をそ
の場で聞ける、会話できる、という体験は本当に貴重ですから。

 

今回は一人の学生の「チャレンジ」をテーマにお送りいたしま
した。学生時代のチャレンジとしてはかなり大きなチャレンジ
だと思います。大切なのはこの後いかにして継続していくか、
ということです。就職して、その後もこれだけは継続していこ
うと心に誓っても仕事の疲れだったり、いろんなお付き合いだ
ったり、その他諸々、結婚だったり、出産だったり、いろんな
ことが「チャレンジ」の障害になっていきます。

 

 

私の世代ですと、同窓会の2、3次会で、ギターが1本あったり
すると、みんなで歌って泣ける曲にボブ・ディランの「フォー
エバーヤング」という曲があります。全ての歌詞がMayから始
まるお祈り、というか、希望の曲で、あなたの架けたきざはし
が星まで届きますように/全ての困難を乗り越えていけますよ
うに/いつまでも揺るぎない岩盤でありますように/いつまでも
あなたの歌が歌われますように/いつまでもあなたが「若者で」、
若くありますように/、というような内容の曲です。60年代の
モラトリアム・ソングと言ってしまえばそれまでなのですが、
夢を忘れたのが大人だとしたら大人にならずにいつまでも若く、
という生き方もあるんです。とにかくいつまでもチャレンジし
続けることを忘れずにいて頂けたらと思います。

 

私は、と言われますと、今でもヤング・アット・ハートのつも
りではおります。それでも中高生の頃は大人って半分敵だ、み
たいなことありましたけど今は十分すぎるくらい大人になって
います。そんな立場で一言言わせて頂くと、大人になるってそ
んなに悪いもんじゃないですよ。本当に。

 

チャレンジを続けていこうという話でした。これからもチャレ
ンジし続ける方々をどんどん紹介していきたいと思います。今
回はMOTOHASHI君のチャレンジを早く紹介したく、いつもよ
りは少し短めです。近日中に他のみなさんのチャレンジも紹介
していきたいと思います。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

2/7に開催予定です。

 

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~就活室便り ♯51~Crocodile Rock

~就活室便り ♯51~Crocodile Rock

 

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。なんだかいきなり
寒くなってきました。こうなるともう着るものの準備が全く追いつか
ず、ちょっとどうしていいのかわからなくなったりします。朝起きて
いきなり寒いと、出勤するまでに着ていく服が選びきれなかったりし
て結局寒い思いをするか無意味に暑すぎる格好になってしまうかどち
らかになってしまいます。明日着る服なんて前日に用意しておけばい
いっていうのはまことにもっともな話なんですけどそれがなかなかね
え。結構家へ帰って落ち着いてしまうとなんだかその気力がなくなっ
てしまったり、たまにきちんと次の日の服を畳んで置いておくことに
成功するのですが、そういう時に限って朝見てみるとどうも猫のベッ
ドと化していて、とにかく毛だらけで朝丁寧に毛取りしている暇もな
く、結局ほかの服を出すことになる、なんてことが往々にしてありま
す。しかも毛だらけくらいだったらまだあとでなんとかなるのですが、
中には着るものをかじって穴をあける猫が1匹おりまして、そうして穴
のあけられたものはもはやリカバリーのしようもなく、結局どんなお
気に入りのものでもさよならすることになります。なんといっても柔
らかい繊維がおいしいらしく、まずカシミヤのセーターが早期に全滅
しました。その次がアルパカ、ウールと続き、合繊のセーターはあま
り見向きもされず毛だらけになるだけで済んでいます。合繊より一番
お気に入りだったカシミヤのセーターを無事に残しておいてほしかっ
たなあ、と、今でも悔しい気持ちは消えていません。そんな一番悪い
奴がこいつです。

 

 

顔見てかわいい、と思った方もいらっしゃるかも知れませんがとにか
くこいつが悪いんです。その他にも毎日悪事は数知れず、かわいいふ
りしてこの子は相当やるもんだね、です。まあ最も他の2匹も褒められ
るところは全くないのですが、少なくともセーターは食べないのでそ
の点は少し楽なのですが。最もその分着替えを毛だらけにするのは得
意なようです。衣類保管のための防虫剤は驚くほど多くの種類が発売
されていますが防猫剤、というのは見たことも聞いたこともありませ
ん。もう猫を飼っている方はいままで身に染みて実感されている、と
思いますが、これから猫を飼われる方は特に高級衣料の管理には十分
お気をつけください。よく「猫に小判」、ってよく言いますが、実は高
いものはよくわかっている、という猫の話でした。

 

ジャパンベストニットセレクションをはじめとして例年12月に開催さ
れていた各種展示会が11月にずれ、12月開催の展示会も数が少なくな
ってきました。確かに12月ってなんだかよく理由はわかりませんけど
忙しいですから来客数を増やそうと思ったら11月開催のほうが良いの
かもしれません。そんな師走の真っただ中に2件展示会にお邪魔して
きました。1件目は、「アジア・アパレルものづくりネットワーク」、と
いう展示会で、日本のものづくりを国内外で展開している企業の集ま
り、ということで、縫製工場を中心に、裏地、芯地メーカー、前回の
展示会でお世話になったフルシマさん、CADシステムのユカ&アルフ
ァさん、という結構多彩な顔触れですが、いずれにしろ新卒でお世話に
なる企業というよりはかなりの経験者の集まりで紹介して写真をお見
せして、という感じではなかったので写真も撮ってこなかったのです
が、逆に授業で協業とか講演の依頼とか、そんな話は結構弾みました
ので、詳しいことが決まりましたらまたご紹介したいと思います。前
回の話と近くなるかもしれませんが日本でソーシング、海外で生産、
その分の技術伝達も含め海外進出、という流れはこれからもどんどん
進むと思います。そんな海外含めた国際的な講演、楽しみにしてくだ
さい。今後の進捗がありましたらまたご連絡いたします。

 

次にご紹介するのはもう年末恒例行事になってきました、「東京レザ
ーフェア」です。日本中の皮革メーカー、タンナー、各種付属メーカ
ーが一堂に集合し、海外メーカーも数社参加、という皮革の展示会と
しては日本最大かな、と思われる展示会です。会場は東京都立産業セ
ンター台東館、という浅草寺からほぼ近い場所で開催され、以前は産
業催事中心の施設で一般の方の来訪はほとんどなかったのですが、本
年は大河ドラマ「べらぼう」の展示会も開催されていて、お年寄りを
中心に一般来客の数がすごいです。そんなお年寄りの波をかき分けて
今年も年末のレザーフェアを訪問してきました。ファッションの展示
会とは違い、どこでもここでも「撮影、SNS使用OK」の文字が並びま
す。アパレル業界だとすぐに他社のデザイン、企画をコピー、という
ことが実に多いので展示会全体で撮影禁止になっているところがほと
んどなのですが、皮革部門は各産地、各社で得意分野、特徴も違うた
めそんなに簡単に真似のできない部分が多いのと、そんなことを気に
しているよりはSNSを通じてより多くの人にアピールできたほうがい
い、という考えのせいかな、と思います。とにかくその御厚意に甘え
て写真を多めに撮ってきました。そんな画像をご覧いただきたいと思
います。

 

コンセプト展示では色、素材のバリエーションを3つのテーマに分け
展示していました。1つ目のコンセプトはポセイドン、海をイメージ
したブルー、グリーンのバリエーションが並びます。それをメタリッ
クとブラックが組み合わせとして提案され、全体に深みを与える効果
をもたらしています。

2つ目は豊穣の女神、デメテル、実りのイメージの赤、オレンジ、茶
のバリエーションが並び、大地をあらわすようにマットな質感のもの
が多く、それがまた深みをもたらしています。

3つ目は大地の女神、ガイアです。先ほどの赤、ピンク、オレンジと違
い、大地そのものの色だったり、染色していないかのようなベージュ、
ヌメ革等や、表現としてはスエード、起毛などがこのカテゴリーに入っ
てきます。

そんな3つのコンセプトテーマに沿って、各社各ブースで皮革製品を展
示、陳列していました。これは兵庫県皮革産業協同組合連合会のブース
ですが、基本的にはほかでもこのような陳列方法で、これが4フロア分
あります。

革、といえば普段から好きで着ているよ、という方もいらっしゃるかも
しれませんが、衣料用に使用されているのはたいてい羊革か豚革で、牛
革って着る物関係ではほぼありません。重いし硬いし、いずれにしろレ
ディース用としては使用することは100%ありません。触ったらあまり
の硬さに、というかパカパカさにびっくりしますよ。考えてみれば当然
で、鞄や靴や財布やソファーがあまりにも柔らかすぎたら型崩れしすぎ
てすぐ使えなくなりますよね。以前から何回も言い続けているので覚え
ていらっしゃる方もあるでしょうが、生地の場合は必ず触って風合いを
確かめ、それによって良し悪しを判断します。ところが、特に牛革は手
で触って風合いがわかるほど柔らかくも薄くもないです。最初は触って
本当にびっくりしましたが、とにかく皮革とはそんな素材だと思ってく
ださい。この兵庫ブースの中でコードバン(馬革)で服を作り展示して
いるところがありました。こんな写真です。

Gジャンデザインの革のジャケットは最近よく見かけます。そんなつもり
で触ってみると服というよりむしろ鎧に近いです。地面に置いたら多分
普通に立ちます。コードバンはよく高級ランドセルに使われますが、教
科書類を入れて6年間型崩れしない素材なんですからよく考えたら当たり
前ですよね。このように皮革の展示会って、生地の展示会に似たように
見えて実は結構根本から違います。来場者もインテリア、靴、カバンの
メーカーの方が多く、アパレル関係はほとんどいらっしゃらないので会
場の雰囲気自体まったく違います。なんか逆に部外者感が結構よかった
りします。

もう一件、牛革のライダースジャケットを展示してあるブースがありま
した。恐ろしく硬くて重いです。ただ真にライダーたちの鎧の代わりと
してのライダース・スーツとして牛革製品が重用されています。転倒時
の体の保護だけでなく防風、という面でも効果は絶大で、しかもバイカ
ーたちに重さは関係ないですからね。

 

牛革だけでなく、エキゾチック・レザー専門の会社も出展していました。
写真をどうぞ。まずワニ革から。

イリエワニも生息地でいろんな種類があり、クロコダイル種以外にもア
リゲーターもあるのでワニの種類は豊富です。次に下の写真はパイソン
です。

蛇のこともあまり詳しくはないので説明は難しいのですが、種によって
柄が違う、ということはよくわかります。その他エキゾチックレザーと
して有名なのはオーストリッチで、今回も展示はありましたがまだ見慣
れている感じがして写真は割愛しました。

エキゾチックレザーは基本的にはすべてワシントン条約によって厳しく
規制されている動物ばかりで、逆に言えば現在流通されているものはそ
の条約の規制をパスした商品、ということになり、捕獲による自然の生
態系を乱すものではありません。それでも、ワニの養殖、ということに
なると、かなり広大な施設と手間がかかるようです。そりゃ凶暴で力が
強く、他の個体と喧嘩でもしてボディに傷でもつけば途中まで育てた努
力が水の泡、ということになりますから広いスペースに単体飼い、スト
レスのない生活と十分な栄養、と言ったらかなり大変なことはわかりま
すよね。先ほどちょっと検索してみたらエルメスのクロコのバーキンは、
安いもので1500万、一番高いのは3500万の値段がついていました。以
前、富豪の方々で毎年のようにポルシェやフェラーリを買う方がいて、
その方がどちらを買おうかな、と、悩むのは他のメーカー、ランボルギ
ーニなどの他社の車との比較ではなく、奥さんだか彼女だかわかりませ
んが、女性に買ってほしいとせがまれる毛皮やバッグ、宝石類と自分用
の車とどちらにしよう、ということだ、という話を聞いたことがありま
す。私は3500万の車もバッグも持ったことがないのでよくわかりません
が、とにかくそういう高級ゾーン、というのが世の中には必ず存在する
ので、今後皆さんも高級ゾーン狙いって、ありますよ。先日もアンティ
ーク家具の話ですが、良いと思うと1回で2000万くらい高級アンティー
ク家具を買うお客さんっているらしいです。世の中お金持ちが気持ちよ
くお金を使ってくれる、というのが、経済的に一番健全だと思うので、
お金持ちにどんどんお金を使って頂く企画をすべての業界で推進してい
って欲しいですね。ただ、私は、今までお金持ちだったことが一度もな
いので、お金持ちの方々の好みがいまいち理解できないことが多いです。
それは自分自身がお金持ちになったことがなかった、ということだけで
なく、お金持ちとのお付き合いも少なかった、というかほとんどなかっ
たことに起因するのかもしれません。なんかもう少し学んでおくべきだ
ったかな、と少し反省しています。少しぐらい反省したらお金持ちにな
れたりお金持ちと付き合えるようになるのかどうかはわかりませんけど。

 

東京は当校もピギーズコレクションでお世話になっているように、豚革
の有名な産地となっています。当然協会として参加していて、今回は様
々なプリントが目立ちました。写真をご覧ください。

汚れを気にせずこんな白地にプリントなんてよくやるよ、って感じです
が、ほかにも柄のバリエーションは豊富でした。こんな感じです。

織物ツイード風の柄とか、よく見たら革だった、って、いいですよね。
豚革は軽くて柔らかく、値段も手ごろで衣料用としては最適なのです
が、毛穴が非常に目立つ、という弱点があります。そのため裏のスエ
ード面をコーティングしたりしていろんな手法でカバーしているので
すが、プリントって結構効果的な手法だと思います。さらなる柄の拡
充を期待しましょう。

この展示会に毎回訪れる最大の理由はセミナーで、今回も伊リネアペレ
社のアントネッラ・ベルタニンさんをお招きしての講演が行われました。
生地の展示会で世界で一番の規模で、一番早く開催されるのがパリでの
プルミエール・ヴィジョンで、その皮革版ともいうべき展示会がミラノ
で毎年2回開催されるリネア・ペッレです。ベルタニンさんはその展示会
の企画コンセプト自体を決定されていて、そのコンセプトに基づいて皮革
各社が商品開発していきます。そんなベルタニンさんの講演はまさに貴重
な機会で、お金を払っても参加したいくらいですが、このレザーフェアの
得点で毎回無料で聴講することができます。今回の内容は2026~27A/W
のトレンド、タイトルは「Just Before」です。トレンドの変化が始まる寸
前の時をテーマに、タイトルは英語ですが全編イタリア語で、しかも即時
通訳付きで聴講することができます。会場の雰囲気はこんな感じです。

これ以上は会場内及び投影内容はすべて撮影禁止となっており、画像を
紹介するわけにはいきません。それも当然でこの講演の内容は、カラー
ブックが1万円、素材も一部添付されたカラーカードが1万1千円で会場内
で販売されているからです。それでもお買い求めの方が非常に多く、ちょ
っとびっくりしますが、先ほども申し上げた通り、私はお金持ちではな
いのでびっしりメモを取って帰ってきました。企画内容、カラー提案と
も非常に勉強になるものばかりだったので、お伝え出来ないことが残念
ではあるのですが、ご興味のある方は是非ご自分で一度ご参加ください。
90分もの間イタリア語に触れる機会も余りないですよ。とか言っときな
がらベルタニンさんのお言葉で覚えたのは「アッローラ」の一言だけで
した。日本語では「で」、「さて」、みたいな意味らしいですが、やはり
本場の方が使われると恰好良いですよね。なんかこんなこと言って真
面目に聞いてるのか、って言われそうですけど本当に真面目には聞いて
きました。ぜひ次回も聴講したいと思います。

 

こんな感じで「東京レザーフェア」、「アジア・アパレルものづくりネッ
トワーク」、という2つの展示会リポートをお届けしました。いつもの
ど真ん中ではなく、ファッションでもちょっとそれたところを見ても
それはそれで見るところ満載です。やはり行って、見て、歩いて、って
いうところがなければ展示会は味わえないですよね。自分の専門から一
歩踏み出せばまた一歩新しい世界への道が開けます。これからも皆さん
どんどん歩いて進んでいってください。その手助けになるような情報が
あればこれからもどんどんお伝えして行けたらと思います。次回はまた
まったく別の情報をお届けできたらと思っています。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

1/18に開催予定です。

 

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~就活室便り#50~ If There is Something

~就活室便り#50~ If There is Something

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。都内ではやっと
いちょうが見ごろになってきましたね。もみじの赤もきれいですが、
いちょうの黄色は明るくて、なんか風景が黄金色になったようで華
やかな気分になります。いちょう並木を歩いていていつも不思議に
思うのがそのうち1本だけ緑だったり、すぐ隣なのに全然色づきの
スピードが違ったりすることです。育成場所が全く離れてしまえば
諸条件が違ってくるので納得は行くのですが、隣同士なら別に一緒
でもいいのにな、と、思うのですが、一本だけぽつんとちがったり、
そんな光景、結構目にしますよね。理由は個体差、その時の木の健
康状態の差、だそうです。接ぎ木で育てた木には個体差はなく、全
て同じように色づくらしいのですが、種から育てた実生苗だとどう
しても個体差が出てくるらしいです。もしこれからいちょう並木を
歩いているときに1本だけ色の違う木を見つけたら、「これは種から
育てた木だね。見て直ぐ分かったよ。」、とかいうとなんかパートナ
ーに自慢できるかもしれません。ちょっと小ネタかもしれませんが、
覚えておいて損のない知識かな、と思います。接ぎ木だけのソメイ
ヨシノは同じ気温条件だったらいっぺんに咲きますもんね。とまあ
季節が結構順調に進んでいる、というお話でした。もともと秋って、
寒かったり暖かかったりする移行期の不安定な季節なんですよね。
安定して寒くなったらそこからが冬で、多分不安定な秋を懐かしむ
感情にあふれるような気がします。冬、やはり安定して辛いですよね。

 

そんな季節の変わり目に結構展示会が頻繁に開かれています。今回
はあまり就活向きでない展示会、ちょっとファッションから離れた
展示会を紹介していきたいと思います。まずご紹介するのはアジア・
ファッション・フェアで、2003年より年2回、東京と大阪で開催さ
れています。もう10年以上続いている歴史ある展示会で、名前はア
ジア、ということになっていますが、一般社団法人日中経済貿易セ
ンターの協力によって行われ、というか要は主催者の立場に立って
いますので、中国メーカーがほぼ100%、その資本のアジア工場
(インドネシア、ミャンマー、等)が少しあるかな、という感じで
す。アジアの繊維産業でいえば韓国や台湾は欠かせないはずですが、
その地域からは1社の参加もありません。それでも実際に繊維製品
の約6割は中国からなのですから参加国が少ないことが大した問題
にはなってはいないことはこの会場の盛況ぶりを見ていても明らか
です。皆さんのご存じのメーカーは当然1社もなく、新卒で挑戦でき
るような会社も1社もありません。しかし、アパレル業界で生きて
いく限り、これから中国企業との付き合いは欠かせぬものであり、
かなり近い将来に中国工場担当としてお付き合いが始まらないとは
限りません。その予行演習としてもまずこれから紹介するこの展示
会の様子を見ておいてください。

それではまず写真から見てみましょう。

 

会場入ってすぐのところに一応このようなコンセプトテーマのよう
な展示があります。その展示の写真をもう1枚どうぞ。

 

カシミヤとか獣毛混の素材があるぞ、ということと大人から子供服
まであるぞ、ということだけわかります。前回ご紹介した東京テキ
スタイルスコープのように展示会としてのテーマ、コンセプト、テ
ーマカラーがあるわけではありません。トレンド分析、等そういっ
たコーナーは一切ありません。入場後は以下の写真のようにただた
だ商談ブースがずっと並んで行きます。

 

中国の企業のブースは世界中どこにいってもこのような作り、すな
わち装飾、見た目には一切お金も創意も使わず、ひたすら大量に商
品を陳列、というやり方です。この中で良い商品を探して行くのは
まさしく砂漠でダイヤモンドを見つけるような大変な作業で、バイ
ヤーが限られた時間で必要な商品をバイイングしていくのはそれだ
け才能と経験がいる、ということだけ覚えておいてください。こん
なブースがとにかく多く並んでいる、ということが下の写真でもお
わかりになるかと思います。

 

こんな感じで400社以上の出展があり、来場者はそこから自分の欲
しいものを探して行きます。各ブースを廻って縫製技術、素材、等
を確認していくわけですが、それではその各ブースにある製品サン
プルはどこの企画で誰の企画だ、ということになるとこの400社の
中で自社でデザインし、製品化しているところはまったくゼロとは
言いませんがまずほとんどありません。世界中のアパレルが中国の
工場に生産を依頼しており、その生産のためには当然パターンを工
場に送らなければなりません。ということで、そのパターンを使用
して生地を変えたり、付属を変えたり、としながら自社企画として
製品を作っていても誰にもわからないという、それが中国生産の最
大のデメリットと言えます。私もかつて中国の工場に次シーズンの
サンプルを依頼し、その1か月後に中国の合同展を訪問したら数件の
工場からその新作のサンプルが出ていました。そのように他の工場
との機密保持、という概念もなく、生産を依頼されたパターンを他
の工場に売り渡す、というのも結構普通に行われています。某アパ
レルが中国の工場でサンプルを作成し、展示会を開き受注を集めそ
の本生産をしたところ、その製品が店頭に並ぶ前に他社から同じ型
がしかも安く出回っていたそうです。そんな話を数件からお伺いし
たことがあるのですが、パターン、つまり設計図を工場に渡す、と
いうことはそういう危険性を常にはらんでいる、ということをきち
んと念頭に置いておかねばオリジナルの商品作りは難しい、という
ことになります。日本の工場でしたらまず物理的に距離が近く、い
いうわさも悪いうわさも早く伝わりやすく、悪い工場は取引停止に
していけばそんなに大きな問題にはなりません。それがあの広い中
国で、しかもそのパターンをコピーして他の会社に売り渡していた、
なんて言ったらもう完全にチェックのしようがありません。パター
ンの複製が容易な分だけファッション業界ではオリジナルデザイン
を少なくとも1年は他社からは出させないようにする、というために
はかなりの労力、神経を使わなければなりません。他業種まで視野
に入れると多分、秘密保持の点において最上位に入るのは米アップ
ル社だと思います。それでも新製品が出る前にその型見本は広く流
布し、発表前の機種のカバーがどのサイトでも大量に掲載されてい
ます。アップル社でもチェックしきれないのにまず常駐の社員を依
頼工場に置く可能性が100%ないアパレル業界では型の流出は防ぐ
ことができない、ということが前提にならざるを得ません。この展
示会会場のほぼ全てがどこかのアパレルが依頼したサンプルが陳列
され、それが「自社制作品」、という名目で販売されている、とい
うのが、これは事実としか言いようがありません。

その代わり、そんな陳列なので、中国企業の展示はまとまり、統一
コンセプトというものが一切なく、つまり、展示会としての見た目
は全くいいところがなく、来場者はまさしく砂浜でコンタクトレン
ズを見つけるような忍耐をしいられます。普通のセンスの方だった
ら、とにかくぱっと見全然よくないし見るもの何もなかったね、で
終わってしまいます。そして一部のコンタクトレンズを見つけるた
めに歩いて、すべてチェックして、これができるんだったら自社の
製品ができるだろう、と、見極めをつけ交渉を粘り強く続けていく
会社だけが中国生産の、国内と比べて圧倒的に価格競争力のある商
品を作ることができます。とにかくこの粘り強さだけは本当に欠か
すことのできない資質となります。次の写真をご覧ください。

 

このパンツが3.99ドルです。日本円で600円ちょっと、といっても
輸入諸経費を入れると1000円近くにはなってしまうと思いますが
、日本ではそれでは生地代にもなりませんし工賃にもなりません。
ひょっとしたらファスナーを含む付属くらいは買えるかもしれま
せんがいずれにしろいくら何をやってもこのプライスを日本で生
産するのは不可能です。コストどころか彼らはこれを販売して利
益が出るわけですからちょっと生産コストとしては信じられない
金額です。中国生産、絶対安いです。思ったより生産納期も早く、
品質も毎年向上していく、そして中国のいいところは生地、ファ
スナー、ボタン、裏地、等すべて中国内で揃うことです。他の国
では特に生地、付属がそろわない、等と結局日本から発送する品
目が増えるごとにコスト・メリットは減少していきます。それと、
他のアジア諸国と比べて物理的距離の問題でも中国の優位性は変
わりません。いずれにしろ値段勝負では勝ち目はないので日本製
はその日本で作った技術の素晴らしさ、素材の素晴らしさ、等を
きちんとアピールしていかない限り生き残る道はありません。か
つてとあるセレクトショップの社長が、「今まで日本の店頭では、
その商品がいかに売れているか、いかに安いか、ということしか
お客様に説明してこなかった。その服を着たらいかに楽しいかを
10年以上誰も説明してこなかった。その10年の報いを受ける日が
きっと来る。」、と、おっしゃっていたのを思い出します。70年代
までは日本のファッション産業は本当に鎖国状態でした。特に90
年代以降は海外ブランド、輸入品の勢いは止まらず、しかも農業
と違って服には高率の関税をかけて国内産業を守ろうなんていう
国、経済界の働きかけも全くありませんでした。今後も国からの
補助金、等は全く期待できない業界なので自分の力で頑張ってい
くしかないのです。安く作るものとその良さをアピールできる高
価格のもののバランスをうまく取りながら進めていかなければな
らず、企画も経営もやはりかなり難しい問題を解決し続けていか
ねばなりません。この業界の人、みんなで頑張っていきましょう。

以前書いたと思いますけど、中国企業も一時期は国の補助金目当
てで海外展示会に出展、ろくに商談もせず、ブース内で飲食を続
け、展示会クローズ時間前にブースを閉め、観光に勤しんでいた
頃と比べると、商談、勧誘はどこでも真剣で、それが中国国内の
景気の悪さを如実に示していると思います。そんな中国企業と有
利に取引するチャンスが今だと思いますし、来場者がうまくコン
タクトレンズを探し当ててくれたらな、との思いで会場を後にし
ました。

 

同じ東京ビッグサイトの別会場で「ジャパンテックス2025」とい
う展示会が開催されていて、こちらは翌日にお伺いしてきました。
こちらは何の展示会かというとカーテン、壁紙、カーペット、等
の室内装飾の展示会です。最近、カラーコーディネート、等の技
術の評価から住宅関連企業からも当校にお声がかかるようになっ
てきました。そういう意味で一度室内装飾関係の展示会を見てお
きたかったのと、以前からカーテン業界は婦人服地の数倍プリン
ト織物を取り扱っていて、プリントの図案家もカーテン業界を頼
りにし、良い図案を買おうと思ったらまずインテリアの展示会に
行く、というプリント企画者の隠れた図案探しの方法を思い出し
たからです。結論から言うと図案販売はなかったのですが、カー
テンの製品になった生地には良い柄が多かったです。展示会の写
真をご覧ください。

 

これは美術系の学校の学生のインテリア用デザインコンペティシ
ョンの風景です。美大、専門学校、高校、と様々な学校からエン
トリーされています。次の写真をどうぞ。

先ほどのように布の形になったものや、インテリア全体となると
このようなパネルでの参加となり、この業界のすそ野の広さを感
じます。

その他各種撮影してきましたが、どこまで公開していいのかわか
らないので割愛しますが、大阪万博迎賓館に陳列されていた川島
織物のタペストリーは行列のできるフォトスポットとなっていま
したし、各社ブースのカーテンはやはり優れたプリントが多かっ
たと思います。住宅関連会社、工務店、等を中心に商談もだいぶ
盛り上がっていましたのでどこでもあまり長くお話をお伺いでき
なかったのですが、1件、ライムライトさんだけ来客の空白があっ
てお話をお伺いし写真も撮らせていただきました。ブースの入り
口はこんな感じです。

 

基本的には壁紙のプリントなのですが、衝立、間仕切り、等用に
アクリル板にもプリントをされています。画像をご覧ください。

 

結構幻想的というか、ライティングでかなりの雰囲気が出せるよ
うです。水玉をはじめとするミニマルパターン柄やチェック、等
が多い印象ですが、柄の大きさ、リピートにも制限がないようで、
結構な柄数の商品を展開していらっしゃいます。確かに壁紙を無
地にこだわる必要はないわけで、むしろ柔らかい配色の柄の方が
落ち着いた雰囲気を醸し出せるかもしれません。数冊にもなるデ
ザインブックも見せていただきましたが、そんな柄のデザイナー
を目指す方が当校からもいつ出てきてもおかしくはないと思うの
でみなさんもいろんな業界にアンテナを立てていろんなものにご
興味を抱いていただけたらと思います。

さすがにインテリア業界だけに会場に敷いてあるカーペットは柔
らかく、歩き心地抜群でした。この写真で少しわかりますでしょ
うか。

 

カーペットとともに写真に写っている機械はミマキエンジニアリ
ングのデジタルプリント捺染機で、一千何百万の値札が付いてい
ました。高いですがこれ1台さえあればどんな柄でもプリントする
ことができるのでそれを考えれば高くはない、というところでし
ょうか。今回はカーペットの写真を見て頂きたくて載せただけな
ので機械についての話はまた今度したいと思います。ここで使用
したカーペットは展示会閉幕後すべて裁断、リサイクルして新し
いカーペットに生まれ変わるようです。それにしてもその歩きや
すさは前日の展示会場とは大違い、まさに餅は餅屋でした。いず
れにしろインテリア業界もう少し学ぶ必要がありそうです。

 

今回2つの展示会のレポートをお送りしました。一方は誰に対す
る苦言だかわからないような内容になってしまい、もう一方は
ちょっと不慣れな場からの不慣れなレポートになってしまい、
ちょっとまとまりに欠けたかもしれません。いずれにしろ今後
は日本だけのことを考えているわけにはいかず、他業種に関し
ての関心ももっていかないとなんかどんどん世界が狭くなって
行くばかり、という認識を少しでもお持ちいただけたら幸いで
す。それだけの注意を払っていくと本当に情報過多でどうやっ
て整理していくのかっていう問題に突き当りますがまあ、ある
程度は慣れるしかないと思っています。いずれにしろたとえ国
内でだけの仕事をしていても海外とのつながりを常に考えてい
ないといけないし、どんどん情報は集められるだけ集めていか
ないと国内限定のせまい業界の中でも生き残っていけない、と
いうことは明らかです。とにかくいろんなことに興味を持って
いきましょう。そんな対象の一部だけでも皆さんに紹介し続け
ていけたら、と思っています。次回もまったく違う業界のレポ
ートをお送りしたいと思います。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作,MD,パタンナー、EC担当、アパレル販売職の就職はtfac

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

12/21に開催予定です。

 

詳しくは下記よりご確認ください。

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